マナーうんちく話913《「餞別」の由来と渡し方のマナー②》

平松幹夫

平松幹夫

テーマ:日常生活におけるマナー

日本は、諸外国ではあまり例が見られませんが、祝儀や不祝儀と同じように餞別も現金が多いですね。

この時期は、退職、転勤、引っ越しなどが目白押しですが、上司や目上の人、同僚や後輩など、相手により餞別の「表書き」や「渡し方」が異なるので注意して下さいね。

さて、渡し方ですが、丁寧に渡す場合は、紅白の水引に「餞別」や「はなむけ」と書くのが良いと思います。
但し、目上の人に対しては「御礼」がお勧めです。

渡すタイミングは送別会などが有ればその時が良いでしょう。

ちなみに、職場の場合、自分の上司に対して、職場単位ではなく、個人で餞別を贈るのは感心しません。

もし贈るのであれば餞別ではなく、「おはなむけ」「御礼」がいいでしょう。

新婚旅行に行く人には、お祝いの気持ちを込めて、祝儀袋に入れて渡せばいいでしょう。

家族や親族の修学旅行や留学の時に渡す場合は、白い封筒で「寸志」にするといいでしょう。

さらに、仲良くしていた友人やご近所が引越しする際にも選別は渡します。
一般的にはお金が喜ばれますが、臨機応変に対応して下さい。

また、水引には「蝶結び」と「結び切り」がありますので、昇進や栄転や左遷や退職などにより使い方を変えて下さい。

栄転や昇進は何度あってもいいお祝いですから、合格祝いや長寿の祝いなどと同じように「蝶結び」になります。

引っ越しや退職は「結び切り」がお勧めです。

さて贈る時に添える言葉ですが、旅行には「元気で楽しんできて下さいね」、栄転や転勤の場合は「新天地でも元気で頑張って下さい」、退職の人には「長い間ありがとうございました」「お世話になりました」「お疲れ様でした」等がお勧めです。

旅行の場合は、特別な旅行に限り餞別を渡します。
例えば、長期に旅行する場合や、大切な視察旅行、大切な任務を背負っている場合等です。

過去の付き合い方や、年齢、立場などに応じて、互いにそれぞれの立場に相応しいような言葉を、自分の言葉で心を込めて発して下さい。

堅苦しくない場合は、祝儀袋に現金ではなく、リボン飾りに品物と言う方法もあります。

なお、頂いた際のお返しは不要です。
丁寧にお礼を述べて下さい。

リンクをコピーしました

Mybestpro Members

平松幹夫
専門家

平松幹夫(マナー講師)

人づくり・まちづくり・未来づくりプロジェクト ハッピーライフ創造塾

「マルチマナー講師」と「生きがいづくりのプロ」という二本柱の講演で大活躍。「心の豊かさ」を理念に、実践に即応した講演・講座・コラムを通じ、感動・感激・喜びを提供。豊かでハッピーな人生に好転させます。

平松幹夫プロは山陽新聞社が厳正なる審査をした登録専門家です

関連するコラム

プロのおすすめするコラム

コラムテーマ

コラム一覧に戻る

プロのインタビューを読む

講演会で大活躍!マナーと生きがいづくりのプロ

平松幹夫プロへの仕事の相談・依頼

仕事の相談・依頼