マナーうんちく話521≪お心肥し≫
前回の続きになりますが、些細な事でも注意されたら、「御免なさい」「済みません」「申し訳ございません」等の謝罪の言葉が必要です。
注意されて、「しかし」「でも」「だって」等の言葉が先に出る人、ふてくされてしまう人に比べれば、素直に、キチンとした態度で謝ることが出来る人は素敵です。
多分皆からも好感が持たれると思います。
しかし、「御免なさい」「済みません」「申し訳ありません」の連呼は感心しません。
やたらに謝ればいいモノではありません。
例えば、スマートフォンを見ながら道路を歩いていて、向うから来た人とぶつかりました。
先方も同じような状態で歩いていたので、非はどちらにもあります。
このような場合に、むやみやたらに「済みません」「済みません」と「済みません」を連呼するのも考えモノです。
なぜでしょう?
自分の非をへつらうことも確かに大切ですが、このような場合は、先に発しなければならない大切な言葉があります。
相手方への気配り・心配りの言葉掛けが大切です。
「済みません」の謝罪の言葉より、「大丈夫でしょうか?」の相手に対する思いやりの言葉を優先して下さいね。
自分の非ばかりが先行して、相手の現状が見えなければ本末転倒です。
先ずは相手が大丈夫であることを確認して、「ご迷惑をおかけして済みませんでした」と謝罪すればいいでしょう。
そうすれば、あいても「こちらこそ大変失礼いたしました」となります。
また、「済みません」は一度言えば良いでしょう。
「済みません」も、度を越せばもともこもありません。
江戸しぐさに「うかつ謝り」がありますが、不始末をした時には、とりあえず先に、丁寧に謝罪することがポイントです。
そうすれば、殆どの場合において大事に至りません。
ちなみに、今回の「マナーうんちく話」は894回目ですが、「マナーうんちく話498」において「《うかつ謝り》」を取り上げています。
ぜひ、参考にして下さいね。