マナーうんちく話520≪電車内でお化粧するの、どう思う?≫
以前にも触れましたが、二十四節季の「小寒」から「穀雨」までの間に、24種類の花の便りを知らせる風が吹くと言われています。
つまり、初春から初夏にかけて吹く、花にとっては大変嬉しい風で「二十四番花信風(にじゅしばんかしんふう)」のことです。
日本ならではの優雅さが漂う美しい言葉ですね。
最初は梅、続いて椿、そして水仙が咲いたという便りの風が吹いてきます・
梅は、厳寒の中百花に先駆けて咲くので、昔から非常に縁起の良い花で「初告花」の1種です。
椿は、冬枯れの中でも艶やかな葉と、鮮やかな赤い花を咲かせる、昔から多くの人々に愛された花です。和の感じが強い花ですがヨーロッパにも根付いています。
「椿姫」の物語は日本人の良く知るところですね。
そして水仙も春を告げる話として昔から親しまれています。
美しい花の姿と芳香が、まるで水に住む千人のようなので「水仙」という名前が付けられたそうです。
さて、「小寒の氷大寒に解く」の諺のように、今頃が一年で最も寒い時期で、この時期に吹く風は冷たくて厳しいものがあります。
しかし、この風が吹く度に、春を知らせる花が咲くわけですから、寒さにおびえる事無く元気で、前を向いていきたいものです。
北風吹きぬく 寒い朝も
心一つで 暖かくなる
清らかに咲いた 可憐な花を
緑の髪にかざして 今日も ああ
北風の中に聞こうよ春を
北風の中に聞こうよ春を
かつて、吉永小百合&和田弘とマヒナスターズが歌って大ヒットした曲です。
昨夜はNHKの歌謡番組でも歌われていましたので、懐かしい思いで聞かれた方も多いと思います。
私は人一倍音痴ですが、この曲にいつも勇気を頂きました。
寒い朝も、辛い時も、悲しい時も、何もかもうまくいかない時も、心の持ち方次第で、時には暖かくもなり、気が楽になったり、上昇気流に乗ることが出来る。
そんな解釈をしながら、常に自分自身の人生の応援歌のようにしてきたわけです。
今から半世紀前にヒットした曲で、当時の生活ぶりは今とは比較にならない位貧しかった記憶があります。
しかし、日本全体が高度成長に向けて一生懸命頑張っていた時代で、いつも「希望」の二文字のエネルギーが満ちていた気がします。
今の風は、花粉症を運んできますが、当時は風が吹く度に色々な花の香りが気持ちをやわらげ、勇気を与えてくれていたようにも思います。
人生は何時も山あり谷ありです。
辛い時や悲しい時ほど、前向きに進みたいものですね。
素敵なマナーを身に着けていれば、大変良き伴侶になってくれます。