マナーうんちく話520≪電車内でお化粧するの、どう思う?≫
今日から本格的に仕事を始める人も多いと思います。
昔の人は本当によく働いていたようで、2日には「仕事始め」になります。
歳が明けて工場、倉庫、商店、問屋などから、美しく飾った車で出荷される荷物を「初荷」と言いますが、これも2日ですね。
最も現在は営業形態が大きく異なりましたので、このような商習慣はほとんど残っていないようですね。
また、今では聞くことも話すこともなりましたが、「予祝(よしゅく)」と言う言葉があります。
予め祝うこと、つまり前祝いのことです。
多産や豊作を祈って予祝することによって、それが現実になる事を願ったわけですね。
例えば「花見」。
予め秋の豊作を祝って、山の神様が鎮座されると言われる桜の木の下で祝宴を開きます。
漁にしてもそうです。
大漁になるか不漁になるかは、漁をしてみなければわからないわけですが、出航の時点ですでに船には大漁旗がひらめいています。
出産、受験、昇進を控えている人は前祝いをするのもいいかもしれませんね。
失敗した時のことを考えてネガティブになるより、すごく前向きだと思うのですが如何でしょうか?
言葉使いにしてもしかりです。
特に正月は、歳神様が里帰りされているので、縁起の悪い言葉は控えた方が良いかもしれません。
日本語は本当に難しいと思います。
忌み言葉(いみことば)、つまり縁起が悪い言葉は非常に沢山あり、神経を使うことが多々あります。
例えば正月に関連した言葉ですと、お節料理の「四の重」は「与の重」、鏡餅を切ることを「鏡開き」、さらに年賀状では「去年」を「昨年」等と表現を変えます。
また、「祝い言葉」も沢山あります。
春信(しゅんしん)は春が来た知らせ。
新春(しんしゅん)は新年のこと。
頌春(しょうしゅん)は新春を褒め称えること。
楽天(らくてん)は天の命ずるままに楽しむこと。
吉祥(きっしょう)は良い兆しのこと。
四海春(しかいのはる)は全てに春が来たという目出度い言葉等など・・・。
不思議なことに、コンピューター万能で、豊かで便利になった今でも、これらの言葉は脈々と生きています。
時代が豊かで、便利になっても、縁起を担ぐ人は多いということです。
しかし、これには一理あります。
悪い言葉を、心地よい響きの言葉に変えるだけで、気分はかなり前向きになれます。
新年のスタートに当たって、前向きの言葉を使用するように心がけられるのもお勧めです。