マナーうんちく話723《死んで花実が咲くものか》

平松幹夫

平松幹夫

テーマ:日常生活におけるマナー

これからひと雨ごとに緑が濃いくなり、次第に新緑の季節へとなびいていきます。

そしてこの頃の雨は草花のみならず、穀物をも潤してくれます。
4月20日は、春の「二十四節季」最後の「穀雨(こくう)」です。

比較的シトシトと長雨になることが多い季節ですが、降ったりやんだりする雨は春時雨と呼ばれます。また、数日間降り続く雨は「菜種梅雨」と言います。

ちなみに穀雨とは、百穀を潤してくれる春の雨です。
雨を細かに観察し、季節毎に美しくて、柔らかいネーミングを付けた先人の感性には脱帽ですね。

また、この頃になると思い起こされる諺が「春の雨は花の父母」です。
春の雨は草木の成長を促すから付けられた名前ですが、親の愛情もこのようにあって欲しいものですね。

さらに、「死んで花実が咲くものか」といわれます。

枯れて死んでしまった木には、花も咲かないし、実もなりません。
急いで立派な死に方をするより、醜い生き方でも、兎に角生きている方がましだと言う意味です。

つまり、死を望む者に対し、「無駄死にするな!」と諭す言葉です
「死ねば死に損、生きれば生き得」ということですね。

折角天から与えられた命です。
死に急ぎすることなく、どんな生き方でも生きてさえいれば、やがて美しい花が咲く時が来ます。


「花実が咲く」とは、良い結果が得られると言う意味です

四季が美しく、物質的にも豊かで、教育や文化水準も高く、平和で、他殺率も世界最低の国日本で、自殺率が世界のトップクラスに位置しているのが不思議ですね。また、若者の死因のトップに自殺がくるのも大変由々しき事態です。

耐えることや我慢することも、自分自身への危機管理の一つだと思うのですが如何でしょうか?

マナーの根源を成す一つですが、「感謝の心を持つ」こともとても大切です。
此の世に生を受けているだけでも感謝です。
人間として生きているだけでも感謝です。
ご飯が食べられるだけでも大いに感謝です。
健康で有ればこの上ない感謝です。

さらに自尊心を持つこともお勧めです。
下手にプライドを誇示するのではなく、自分の体と気持ちを大切にすると言うことです。
特に健康は自分自身への最高のプレゼントです。

それでもだめなら、悩みを一人で抱えないで、信頼できる誰かに相談することもとても大切なことです。

相談相手が身近にいなければ「命の電話」があります。
その道のプロが、優しく対応してくれることでしょう。

さらに、自殺はウツが大きな影響をもたらします。
うつかなーと思われたら、直ちに医療機関を受診し、必要と有れば治療することです。

日本は、「自殺=犯罪」と捉えるのではなく、むしろ切腹とか心中、さらには神風特攻隊等の歴史を有する国です。

然し、だからと言って、豊かなで平和な国の、この悲しい側面を避けて通るわけにはなりません。

家庭でも、地域でも、学校でも、職場でも、良好な人間関係作りに励むことが肝心だと考えます。そのためには、一人ひとりが、家庭、地域、学校、職場で、できる範囲で、素敵なマナーを発揮することではないでしょうか?

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平松幹夫
専門家

平松幹夫(マナー講師)

人づくり・まちづくり・未来づくりプロジェクト ハッピーライフ創造塾

「マルチマナー講師」と「生きがいづくりのプロ」という二本柱の講演で大活躍。「心の豊かさ」を理念に、実践に即応した講演・講座・コラムを通じ、感動・感激・喜びを提供。豊かでハッピーな人生に好転させます。

平松幹夫プロは山陽新聞社が厳正なる審査をした登録専門家です

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