マナーうんちく話692《冠婚葬祭11、「葬」の知識と心構え》
大ベストセラーを記録した塩月弥栄子さんの「冠婚葬祭マナー」の本が発行されて久しいですが、この種類の本は益々充実してきている感があります。
また、今から40年くらい前でしょうか、大手洋販店から、「冠婚葬祭これでOK」というようなキャッチフレーズで「略礼服」なる物が販売され、葬式は黒の略礼服に白のネクタイ、婚礼は黒の略礼服に白のネクタイになり、今ではすっかり定着した感があります。
なにしろ、弔事でも慶事でも、朝から夜まで、一年を通じ、ネクタイを変えるだけでOKなわけですから、こんな便利な事はありません。
ところで、冠婚葬祭の「婚」は、お見合い、結納、挙式、披露宴などの婚礼儀式全般を指しますが、この半世紀で恋愛観、結婚観、離婚観、結婚事情、そして婚礼儀式全般が大きく変わりました。
マナーはその国々の国民性、気候風土、文化、歴史、宗教等により異なります。さらに不易流行的側面がありますので、時代の流れとともに変化するのは不思議な事ではありませんが、それにしても変わり方が激しいように思います。
婚の中で最も由々しき変化は、結婚年齢が年々上昇し、「非婚化」と「晩婚化」が進んでいることです。
その理由はいろいろ考えられますが、女性の高学歴化と共に社会進出が進み、結婚に希望を抱く女性が減少した事と、適齢期になれば「女性は結婚するもの」という社会通念が希薄になった事が大きいと考えます。
では、どのくらい変化したかと言えば、1950年の平均初婚年齢は男性が25,6歳、女性が23,0歳であったのに対し、2010年は男性が30,5歳、女性が28,8歳になっています。
また、未婚率を比較してみると、1950年では30歳から34歳の男性が8,0%、女性が5,7%、50歳男性が1,5%、女性は1,4%に対し、2010年では、30歳から34歳男性が47,3%、女性は37,5%、50歳男性が20,1%、女性は10,6%という数字があります。
今日本は世界に例が無い「超高齢社会」を迎えています。
そして、子どもが減少傾向にある「少子化現象」が進展しています。
日本の婚外子婚は1%からせいぜい2%ですから、結婚する人が減少すると当然子どもも減少します。
そして、子どもが減少し、高齢者が増加すると、「少子多死」社会到来と言う事になります。
冠婚葬祭の中でも、「婚」が減少し、「葬」が増加するわけですから、内容がかなり変わってきそうですね。
ただ、これだけ女性の社会進出が増え、女性の総合力が高まっているわけですが、結婚して女性の姓を名乗る割合は昔と全然変わりません。
服装とよく似ていますね。
民法では、結婚したら、夫か妻の氏のいずれかを称するように規定しますが、現在でも妻の氏を名乗る人は、20人に一人いるかどうかではないでしょうか。
いずれにせよ、恋愛観、結婚観、離婚観、そして社会の基本を構成する「家族」の在り方が大きく多様化していることは確かで、今後「婚」のスタイルはどのようになるのか?
バレンタイン商戦たけなわです。
しかし、20代から30代の女性は約5割、男性は約6割が親しく付き合っている異性がいないとか。
チョコレートは友人にプレゼントしたり、自分自身に贈ったりの様々な戦略が繰り広げられて、売り上げ自体は下がらないにしても、少し寂しい気がしますが如何でしょうか?
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