1日1分!女子力向上マナー2≪好感をもたれる美しい所作≫
「お里が知れる」と言う言葉が有ります。
その人の、履き物の脱ぎ方・揃え方、箸使いを見れば、どのような家庭で、どのように躾られたかがわかるという意味です。
躾られた人ばかりでなく、躾た父母や祖父母にまで及びます。
「躾」の漢字は分解すると、「身」と「美」になり、女性にとっては非常に関心が高いですね。
特に食事の仕方は、日本でも西洋でも躾の基本をなすものですが、今回は前回の箸使いに引き続き、「食器の持ち方と扱い方」に触れてみます。
世界には食事の食べ方が大きく分けて、「手食」「フォーク・ナイフ・スプン食」「箸食」の3通りあります。
このうち、箸食とフォーク・ナイフ・スプン食、即ち、日本の和食と欧米の洋食では、器の扱い方・持ち方が大きく異なります。
洋食は器を持ちませんが、和食は器を持ちます。
ここが基本的に異なりますので、箸で食す時は器を持って食べて下さい。
但し、刺身やてんぷらを盛ってある器は大きいので持てません。そんな時には、刺身の醤油や天つゆの入った小皿を持って下さい。
小鉢や汁椀なども全て手で持って食べます。
ではこの時、箸と器のどちらを先に持ちますか?
正解は、先に器を持って箸を持ちます。詳しい持ち方はマナーうんちく話《和食のマナー「箸と器、先に持つのはどちら?」》を参考にして下さい。
では、その持ち方です。
単に、持てばいいものではありません。
あくまで美しく持つことが大切です。
ちなみに、テーブルマナーが確立された背景の違いですが、戦いの中で生まれた西洋のマナーには危機管理的要素がありますが、神様に対する精神文化を大切にした和食のマナーは美しさを追求しています。
ところで、器を美しく持つポイントは、姿勢を正し、胸の高さで、指を揃えて、身体と並行に持つことです。
さらに、刺身の醤油や天つゆ等がこぼれたらいけないので、右手で箸を持ち、左手で受ける人がいますが、これは「手盆」と言ってお勧めできません。
醤油の入った小皿を持てば受ける必要は有りません。どうしても受けたいなら懐紙を持って下さい。和食の時には懐紙持参をおすすめします。
また、居酒屋などでよく見かけるシーンですが、取り分けた料理を受け取る際、右手に箸を持っていますので、左手で受けてそのまま食べますが、ここに品が出ます。
皿を受け取る時には、いったん箸を置き、両手で受け取り、さらに、その皿をいったんテーブルに置き、改めて皿を持ち、次に箸を持ち、食します。
ここまでできたら、良い意味で大変目立ちます。
吸い物のお椀をとる時には、右手で蓋をとり、一旦、お椀の真ん中で水気を切って蓋を置きます。
女性の手は、こんな時にも大変目立ちます。日頃のお手入れをお忘れなく・・・。