マナーうんちく話498≪うかつ謝り≫
正月をのんびりと過ごし、今日から仕事の人も多いと思います。
ところで、日本には季節の年中行事が色々有るように、職場にとっても年間を通じ多彩な行事が有ります。
会社にとって、その年の最初の式典を「新年出社式」と言います。
会長や社長を始め、主たる経営者が、新年に当たり、経営方針についての訓示等を行います。
正月気分一層の目的もあるようですが、年間の経営方針を述べたり、意気込みを表明しますが、幹部クラスのみが参加するところも有れば、全社員参加のところも有ります。
今年は、まだまだ不景気な時期だけに、厳しい声が聞こえるかもしれませんね。
ところで、一番気になるのが、年明けに最初に出勤した時の挨拶ですが、一年の始まりは「挨拶から」と心得て頂き、心のこもった前向きの挨拶を元気よくして下さい。
具体的には、「新年(明けまして)おめでとうございます。今年もよろしくお願いいたします」の内容の挨拶を、「相手の眼を見て、笑顔でする」がポイントです。
さらに、部下も上司も、されるのを待つのではなく、先手必勝、つまり相手の存在に気が付いた方からするのが理想です。
もし、近くに喪中の人がいたら、近くに出向き「今年もよろしくお願いいたします」程度の挨拶を、小さめの声でされたらいいでしょう。
そして、新年会に移行する職場も多いと思いますが、早速仕事に追われる所もあるでしょうね。
新年会は、会長・社長を始め、取引先までの大規模なものから、部署単位で、こじんまりと行うものまで、様々なスタイルが有ると思いますが、いずれにせよ前向きに参加される事をお勧めします。
ちなみに新年会は親睦を深めることに集中し、小難しい話しや仕事の話は感心しません。
先ずは、互いに「新年を祝う挨拶」が必要です。
さらに、正月ならではの行事ですから、「鏡開き」を行うケースも多々あります。
正月に神様にお供えした鏡餅を下げて頂く「鏡割り」については、後で詳しく触れますが、職場等の新年会で行われる「鏡割り」とは、酒樽を掛け声と共に、木槌で開き、酒をふるまう縁起担ぎの行事です。
「せーの!」、「よいしょっ」で開かれます。
ちなみに、日本の武士は「切る」とか「割る」と言う表現をとても嫌っていたので、「鏡割り」と言わないようにして下さい。
「割る」のではなく「開く」です。
また、お開きに当たり、景気づけに「手締め」をすることが多いと思います。
その際は、「マナーうんちく話420《手締めのマナー》」を是非参考にして下さい。
新年出社式も新年会も、一年のスタートになる大切な儀式です。
笑顔で元気のよい挨拶と、縁起担つぎのしきたりを大切にして、今年も元気でご活躍下さい。