マナーうんちく話429≪正月とは?≫

平松幹夫

平松幹夫

テーマ:祝い事のマナー

神様(神道)・仏様(仏教)の国である日本にとって、正月はご先祖様をお迎えする特別な日です。

もともと、神道の考えでは、正月になると、各自の家に、ご先祖様がお帰りになると言う信仰が有りました。

ご先祖様とは、先祖の集合霊であり、「歳神(としがみ)」、「正月様」、「歳徳神(としとくがみ)」と呼びます。

昔は、年神様は、白髪で福の相をしたお年寄りだと考えられていたそうです。

そして、この神様は大変ありがたい存在で、正月に各自の家にお帰りになられて、「その年が豊作になるように」、また、「家族が皆元気で一年を過ごせるよ」尽力して下さいます。

だから、「マナーうんちく話415《正月事初め》」で触れましたように、12月13日に「すす払い」をして、家の中を清め、神様をお迎えする準備をするわけです。

さらに、順次詳しくお話ししますが、各自の家では、ご先祖様が里帰りする際の目印として「門松」を立てます。

さらに、快適にお過ごしいただくために「しめ縄飾り」や「鏡餅」を用意します。

加えて、「おせち料理」「お雑煮」といわれるご馳走で、心を込めて、おもてなしをいたします。

この時に使用する箸が、このコラムで何度もお話しした、「神人共食箸」である「祝い箸」です。
祝い箸は「柳箸」とも言います。


日本では、何かいい事が重なると、「盆と正月が一緒に来た」と言われるほど、盆と正月は大切なものですが、正月は仏教伝来よりも古く、最も歴史の長い行事だと言われております。

世界中には、数えきれない位の宗教が存在しますが、そもそも日本においては、人が亡くなると、その魂はこの世から別の世界に行き、一定期間(大体30年から50年位)経過したら、祖霊、いわゆるご先祖様になり、正月には「年神様」となり、春になれば「田の神」となり、豊作や家族の健康のために尽力して下さると信じられていたわけです。

ちなみに、正月になれば、「明けましておめでとう」と言いますが、これは年神様を迎えるための喜びの言葉だそうです。

家族や親族が、お歳暮と呼ばれる食べ物を持ちより一堂に会し、年神様に感謝し、共にご馳走を食べ、絆を深めるところに正月の大きな意義が有ると考えます。






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平松幹夫
専門家

平松幹夫(マナー講師)

人づくり・まちづくり・未来づくりプロジェクト ハッピーライフ創造塾

「マルチマナー講師」と「生きがいづくりのプロ」という二本柱の講演で大活躍。「心の豊かさ」を理念に、実践に即応した講演・講座・コラムを通じ、感動・感激・喜びを提供。豊かでハッピーな人生に好転させます。

平松幹夫プロは山陽新聞社が厳正なる審査をした登録専門家です

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