マナーうんちく話509≪「女しぐさ」と「男しぐさ」≫
日本は2000年以上の歴史を有している国です。
他の国では前例がないことです。
古くから農耕文化を築き、「和する心」を大切にし、家庭の和、地域の和、職場の和、自然との和を大切にしてきたわけです。
だから、日本の家庭も、貧しいながら常に和が保たれ、平和な社会が長年に渡り維持されてきました。
本当に日本は素晴らしい国で、日本人として大いに誇りを持ちたいものです。
ところで、内角府が15日に発表した「男女共同参画社会」に関する世論調査では、「夫は外で働き、妻は家庭を守るべきだ」との考えに賛同する人が51,6%で、2009年の前回調査より10,3ポイント増加したとのこと。
内角府の担当者は、「東日本大震災以後の家族の絆をより重視する傾向の表れ」と分析しているそうですが、それにしても10ポイント以上増加するとは驚きです。
最近は、不景気、就職難、結婚難、さらに女性にとって子育てと仕事の両立の難しさからでしょうか?恋愛観、結婚観、離婚観、職業観、家庭観がめざましく変化しているような気がします。
政権が変わり、経済が良くなることに期待したいところですが、好景気になれば、また考え方も変化してくるかもわかりませんね。
いずれにせよ、男性も、女性も、日常の社会生活をしていく上で、家庭や地域や職場などで、和する心を大切にしつつ、互いの人権に配慮し、持てる能力を発揮するのがベターではないかと考えます。
ちなみに人権とは、人間が生まれながらに持っている社会的権利であり、誰にとっても身近で、とても大切なものです。
そして、それは「思いやりの心」で守られます。
「思いやりの心」は、マナーの根源をなすものです。
従って、「人権」と「マナー」は、互いに相手の気持ちを考え、行動することにおいては相通じるものが有ります。
以前、このコラムで、男性と女性とでは、愛情の表現の仕方から、人生の価値観まで大きく異なると申しましたが、男性が女性に希望することと、女性が男性に求めるモノも異なります。
男性が女性に希望することの中に、「家事」と言う項目は、多かれ少なかれ存在すると思います。
言い方を変えれば、結婚した夫が妻に対して、「家事」をこなしてほしいと願うのは、妻に環境の良い生活空間を作って欲しいと言うことです。
掃除、洗濯、食事の用意等などですね。
しかし、日本は世界に前例の無い超高齢社会に直面し、独居高齢者が増加傾向にあります。これは超高齢社会の宿命です。
男性も、若い時から家事に勤しんでおくことは、とても大切だと考えます。
独身女性にとっても、家事は最高のフィニッシングスクールですが、男性にもお勧めです。
仕事はバリバリできても、掃除は苦手、洗濯は嫌い、料理はしないで外食派では寂しい気がします。
贅沢かもしれませんが、女性も男性も、仕事もできるが、「家事をするのも大好き」という生き方がいいですね。
家事は表舞台には登場することもなく、企業社会からかけ離れているように思いますが、人間が家族と言う単位で生活していく以上、心豊かに生きていくことを最も実感できる時間で有り、空間であります。
老若男女が、家事を大切にし、好きになりたいものです。