マナーうんちく話494≪和顔愛語≫
忘年会に参加するに当たり、「何を着て行こうか?」と迷われる方も多いと思います。ポイントは場所ですが、基本的には動作が容易に出来るファッションがお勧めです。
特に和室で会席膳!と言うような時には、正座が伴いますから、サイズをワンランク上げる位のゆとりが欲しいところです。また、女性はミニスカート、ブーツ、派手なメイク、露出度が高い服はお勧めできません。
フレンチレストラン等では、お酌をすることは殆どありませんが、和室は昔のしきたりを重んじる空間です。
服装も目上の人を立てる位の配慮が有っても良いですね。
さらに、お酌をするケースも多々ありますので、爪の手入れも大切です。
加えて、コート、マフラー等を部屋の中で脱ぐ人が結構いますが、これも感心しません。
部屋に入る前に脱がれる事をお勧めします。
このことは、マナーの差が大きく出るところです。
そして、自分の席に着いたら、先に座っている人に、「よろしくお願いします」と、声を掛けて座ります。
テーブル席なら左から座ります。
畳の部屋なら、マナーうんちく話《和室での礼儀・作法》を参考にして下さい。
そして会がスタートしたら、幹事や所属長等の挨拶に引き続き、先ず「乾杯」が有ります。
乾杯の起源は、江戸時代末期、当時の幕府の役人がイギリスの使節団を接待している時に生まれたのがその起源ですから、かなり古い歴史が有りますが、今では、喜びを表現したり、「楽しく飲みましょう」と言う意味に捉えたらよいと思います。
また、乾杯の時にも、素敵なマナーをわきまえている人と、そうでない人とでは大きな差が出ます。
このコラムでも何度も書きましたが、乾杯の時には、「一回一動作」の基本を思いだして下さいね。
ビールにせよ、シャンパンにせよ、要は、グラスを持ったまま起立しないことです。
先ず起立します。
次にグラスを持つ。
「起立」と「グラスを持つ」行為を、別々にするということです。
これで品位が保たれます。
なお、和室の場合は、基本的には、乾杯まで座ってしますが、皆が起立したら臨機応変に対応して下さい。
次に乾杯の仕方です。
基本的には、グラスは合わせませんが、ビールンのジョッキ等は合わせます。
グラスを合わす理由は、合わせることに寄り、「悪魔払いをする」とか、「毒殺を避ける」と言う説が有ります。
特に、西洋では毒殺が横行していたので頷ける話です。
ワインを飲む時にもグラスを威勢よく合わせていた時代も有ったようです。
もっとも、ワインを飲む器が鉄製だった頃の話ですが・・・。
ちなみに、グラスを合わすのを求められたら、軽く合わす程度で、お付き合いください。
参考までに、乾杯の要領は、グラスを持つ⇒乾杯の発生と共にグラスを眼の高さまで上げる⇒周囲の人と目を合わせ微笑む⇒口をつける⇒発生の音頭を取った人に目を合わし一礼する⇒グラスを置く⇒拍手をする。以上です。
好感を持たれるポイントは、笑顔を絶やさないことです。