マナーうんちく話499≪習慣は第二の天性なり≫
今日は11月3日、「文化の日」です。
文化の日は「あること」を記念した日ですが、あることとは何かご存知でしょうか?
敗戦間もない1946年(昭和21年)に、平和と文化を重視した「日本国憲法」が公布されたことを記念して、1948年(昭和23年)に公布・施行された「祝日法」で「文化の日」と定められました。
この日は、文化をたたえる行事として、日本において、文化の発展に寄与した人々に、皇居で文化勲章の授与式が行われます。
まだ記憶に新しいですが、ips細胞の開発でノーベル医学・生理学賞の受賞が決まった、京大の山中教授もその内の一人ですね。おめでとうございます。
これが縁で、日本及び世界中の医療に、益々貢献して頂きたいものです。
そして11月3日は、統計学的に晴れの日がとても多い、気象上の「特異日です」。
さらに語呂合わせで、「ミカンの日」(いいミカン)、お産の日(いいお産)でもあります。
ところで、最近国際化の進展に伴い、外国の文化がどんどん日本に入っているのは承知の通りです。
また、国際化に対応するための色々な政策もとられています。
小学生に英語を教えることも、その一環でしょう。
それはそれで必要な事で、決して否定するものではありませんが、私の持論は、「国際化が進展すればするほど、日本の素晴らしい文化や礼儀・作法を外国に向けて発信する」ことです。
特に、日本の憲法は「平和」を大変重要視しています。
それを裏付けるように、日本は1945年(昭和20年)に敗戦を迎えて以来、67年間戦争に無縁です。
世界の主だった国で、67年間も戦争に無縁の国は殆どありません。
これは、日本が世界に誇ることです。
さらに、日本の礼儀作・法は、「平和な社会背景」から生まれています。
戦争に明け暮れた社会から生まれた、西洋のマナーとは大きく異なります。
そのせいだと思いますが、日本は、治安も世界一良いし、他殺率も世界最低です。また、平和な社会からは、豊かな文化が生まれると言いますが、日本の平安時代や江戸時代は、まさにその典型的な例です。
特に、「襖」や「障子」の文化は、その構造も素晴らしいですが、これには鍵がありません。鍵がなくても良い社会だったわけですね。
「お辞儀」の文化でもそうです。
日本は、人間にとって、一番大切でしかも弱い頭を、無造作に相手に差し出せる国なのです。
これは、危機管理を意識した西洋の「握手」とは正反対です。
握手は、友好の印として利き腕を差し出し、手を握り合う挨拶ですが、この際相手の目を見ます。これは油断してない態度を表明しているからだと思います。
戦争に明け暮れた歴史の西洋では頷けることです。
今、地球上の大きな課題は紛争・内戦・戦争です。
これらは、飢餓の原因にもなります。
世界中が平和になるために、日本国憲法や、日本の礼儀・作法の概念はとても役に立ちます。
幼い頃から英語を学ぶのも良いのでしょうが、先ず、自国の平和な歴史や文化や礼儀・作法をしっかり学び、次に外国の文化を尊重するのが順序だと思うわけです。