マナーうんちく話504≪あなたなら、どう答える?≫
程度の差はあるものの、今だかって、喧嘩をしたことのない人は大変珍しいと思います。
喧嘩にも色々ありまして、喧嘩した結果、絆が深まったケースも有れば、完全に仲たがいするケースも有ります。
さらに「夫婦喧嘩は犬も食わない」と言いますが、国と国の喧嘩は戦争に発展します。
ちなみに「夫婦げんかは犬も食わない」とは、なんでも食べる犬でさえ見向きもしないと言う意味です。
夫婦喧嘩はその原因がつまらないものであったり、一時的なものだから、すぐに元の鞘に収まるからほっておけばよい!ということですが、ここ半世紀で熟年離婚は4倍近く増えているのが現状です。
いずれにせよ、病気と同じで、早期解決が大切です。
また、マナーをキチンと守って喧嘩することが大切です。
そういえば、昔の武士の喧嘩は、それなりに礼儀を重んじていたようです。
例えば、「ヤァー、ヤァー我こそは○○なり、尋常に勝負せよ」と言って、先ずきちんと名乗って喧嘩に挑んでいました。
さらに、鉄砲がもたらされた時にも、それなりに身分の有る武士は、「喧嘩に飛び道具を使用するとはひきようなり!」と言って使用しなかったとか。
そして、現代版の喧嘩のマナーは、あくまで「仲直り」を前提に、冷静な態度ですることです。
また大勢の人達の前では、喧嘩をしないことです。
周りの人まで巻き込んでは見苦しくなります。
さらに、喧嘩が終わったら互いに「御免なさい」の言葉が必要です。
これが言えない人は、あまり喧嘩をしないことですね。
ところで今、熟年夫婦の喧嘩が増えているそうですが、最近の夫婦喧嘩は、奥様が喧嘩を仕掛けるパターンが圧倒的に多いようです。
そして、「御免なさい」と先に謝るのは、旦那様だそうですが、皆様方のお宅では如何でしょうか?
喧嘩を仕掛けられるのは、多かれ少なかれ、相手が不満を抱いているからです。従って、相手の言い分を聞いて、負けると言う手も有ります。
「負けるが勝ち」です。
「喧嘩をする時に、相手に勝ちを譲れば、良い結果になる」と言う意味ですが、自尊心が高い人にとっては難しいです。
しかし、不必要にメンツにこだわらず「負けるが勝ち」も良いものです。
喧嘩に「勝ちたい人」同士の喧嘩は傷が深まるばかりですが、「どうしても勝ちたい人」と「負けても良い人」の喧嘩は浅い傷で収まります。
どうしても勝たないといけない喧嘩でも、相手の逃げ道を用意して勝つことができる人はマナー美人です。
さらに、「相手のない喧嘩はできぬ」と言います。
喧嘩をしかけられても、それにやすやすと乗らない人はマナー美人です。
とはいっても、人間だれしも弱いものです。
解かっていても、どうしても喧嘩になってしまうことは多々あります。
「挨拶は時の氏神」と言われます。
ここでの「挨拶」とは「仲裁」と言う意味です。
不本意ながら喧嘩になった時に、仲裁に入ってくれる人は、とてもありがたい存在です。日頃の人間関係が大切です。
余談になりますが、夫婦喧嘩の氏神様は「仲人」です。
だから仲人は必要なのです。