マナーうんちく話333≪子どもに教えたいトイレのマナー≫

平松幹夫

平松幹夫

テーマ:親に身につけていただきたいマナー

職場のトイレを見れば、その職場のマナーのレベルが解ると言われます。
これはトイレの豪華さや設備の良し悪しではなく、キチンと清掃がいき届いているか否かです。

常に清潔に保たれ、一輪差しに季節の花が添えられているようなトイレは、その職場の人達に、親近感や信頼感が湧いてきます。

しかし、設備は良いが、何時も汚れているようなトイレは、ルーズでだらしない感じがします。

家庭においてもしかりです。
家庭のトイレは、玄関と共に、その家の実情を表します。

新婚家庭の人は、先ずは、互いにトイレをきれいに使用することを特にお勧めします。なぜなら、トイレをきれいに使用することは、最愛の人に対する、最高の思いやりで、マナーの根源をなすものだからです。
このことは、意外に、夫婦が円満に暮らすことに繋がります。

さて次は、子どもにいる家庭ですが、トイレのマナーは、子どもにとって最高のマナー教室です。

職場でも家庭でも、個室のトイレは密室で有り、何かと無防備で油断しやすい場所になりがちですが、ある意味では公共の場です。

常に、他者の存在を意識して下さい。
子どもの年にもよりますが、小学生以上になると、次のような事は守って頂きたいと思います。

○的を外さないように使用する。
○便器を汚したら親にきちんと報告する。
○用を足したら手を洗う。
○節水に心がける。
○洗面所の水しぶきを、きれいに拭き取る。
○使用したタオルはキチンと整えておく。
○トイレットペーパーが無くなったら報告する。自分で補充できればなおいいです。
○出る時に電気を消す。
○ドアはキチンと閉める。
○トイレ専用のスリッパを使用したら、キチンと揃える。

要は、自分の後にトイレに入った人が気持ち良く使用できるよう、心を配ることです。

ところで、生活習慣に関わるマナーには、健全な生活を送るマナーと、相手に迷惑をかけないマナーと、相手に好感を与えるマナーがありますが、中でも食事や排せつに関するマナーは、子どもが入学するまでには、ある程度のことを躾ていただきたいものです。

但し、食事のマナーは、親が良い見本を常に示すことができますが、トイレの場合は、なかなかそれができにくい現状があります。

さらに、次にトイレを利用する人に対しての行動となると、大人でもできない高度なマナーになります。
親子で、トイレ掃除等をしながら、具体的に指導されることをお勧めします。

加えて、小学生の高学年になると排せつのマナーは、有る程度性教育の要素も加味されるので、そのような位置づけも必要だと思います。

岡山県は、子どもの暴力行為では連続して全国のワースト県になりましたが、学力の面も最悪との記事が掲載されていましたね。

このような状況下において、兎に角、勉強させなくては!と言うことで、「トイレ掃除どころではない」と思われるかもしれませんが、トイレをきれいにすることは「心をきれいにすること」で、この上ない精神修行に繋がります。

いじめ、不登校、学力低下の対策は、意外にトイレ掃除に大きなヒントがあるかもしれませんね。



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平松幹夫
専門家

平松幹夫(マナー講師)

人づくり・まちづくり・未来づくりプロジェクト ハッピーライフ創造塾

「マルチマナー講師」と「生きがいづくりのプロ」という二本柱の講演で大活躍。「心の豊かさ」を理念に、実践に即応した講演・講座・コラムを通じ、感動・感激・喜びを提供。豊かでハッピーな人生に好転させます。

平松幹夫プロは山陽新聞社が厳正なる審査をした登録専門家です

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