マナーうんちく話73≪話好きになる方法とは?≫
ご覧になられた方も多いと思いますが、6月16日の山陽新聞に、和気町にある、岡山自然保護センターの「ササユリ」が紹介されていました。
見出しが、ササユリ「清らか」となっていましたが、さすがに上手な表現ですね。まさに、清らかと言う言葉がぴったりの、実に上品な花だと思います。
葉が笹によく似ているので、「ササユリ」の名前が付けられたそうですが、英語ではbamboo lilyと表現されます。
清楚で気品の有る姿と香りは、如何にも「和の花」という趣を醸し出していますが、花言葉も、ずばり「上品」です。
ところで、「品の良いお付き合い」と言えばどのような感じでしょうか?
上司の部長には真に低姿勢で品よく振舞っているけど、非正規社員には横柄な態度を取り、威張り散らしている。
お金の有りそうなお客さんには愛想よく接するが、そうでない人には無愛想な態度を取る。
このように、相手により、異なる接し方をされるのは感心しません。
本当に上品なお付き合いとは、誰に対しても接し方を変えないことだと思います。
最近は何かと、「個性」とか「自分らしさ」が強調されますが、「個性」や「自分らしさ」の本当の意味は、凛とした自分の変え方を持っていることではないでしょうか。
自分の考えがきちんと定まっていなかったら、やたらと、人の事やうわさが気になります。
自分の考えがしっかりしていると、それが自信に繋がり、不必要に人の事や噂話が気にならなくなります。
そして、優雅で上品な付き合いとは、相手がどんな人であれその人と真摯に接する人です。
見た目や地位で接し方を変えないで、内面から接することができる人です。
どんな人であれ、平等に接することができる人は素敵です。
加えて、人に品よく接するには、相手に送る「視線」が大切です。
相手に対する視線には、自分の思いが伝わるからです。
さらに視線には、自分自身の生まれ育ちが反映されます。
美しいササユリを見る時の視線。
大切な人に向ける視線。
視線には、その人の「人となり」が現れるということです。
どんな人と接する時でも、「優しさ」と「心のゆとり」が現れ、なおかつ、相手にきちんと合わせることができたら最高です。
アジサイやササユリユリの和の花が、なぜ人気が有るかと言えば、清楚な中にも、凛とした品位が有るからにほかなりません。
梅雨で鬱陶しい気分に陥っている時、職場や自宅にこれらの花を活けるのもお勧めです。
活けた人も、花を見た人も心が洗われます。