マナーうんちく話565≪織姫と彦星はなぜ一年に一度しか会えないの?≫
沢山の花が、華やかに、美しく咲き乱れることを百花繚乱と表現します。
また、あたり一面に緑が生い茂る様を万緑といいます。
百花繚乱と万緑が見事に重なりあい、多くの生命がみなぎっている季節になりました。
草木は美しい花を咲かせたら、次に種を作り発芽に備え、次世代につなげます。
木の葉もしかりです。
時期が来ると自然に散り、次の芽吹きの準備に取り掛かります。
この循環は草木に限らず、あらゆる生物の法則です。
しかし、自然界におけるこの原則も、人間の経済活動が起こした地球温暖化のせいで、少しずつ変化をきたしてきています。そしてその変化は、日本社会にも忍び寄っています。
今の日本は、家庭や地域や職場での人間関係がとても希薄になりました。
結婚難が続き、晩婚化、未婚化による少子化が留まるところを知りません。
最近では「諦婚化」という言葉も生まれたようです。
また離婚件数も増加したままの状態で推移しています。
日本人に本来内在している法則が、崩れかけている気配が感じ取られます。
「晩婚」「未婚」「離婚」は個人の選択とはいえ、その未来はどうなるのでしょうか?
男女の、「人間関係の築き方」、「縁結びの在り方」、「結婚への思い」、「結婚の在り方」、「離婚の回避」等など、今こそ、結婚に真摯に向かい合う必要が有ると痛感しています。
既にお話ししたように、結婚する以上は、それが「幸せ婚」でなければいけません。勿論、今は昔のように政略結婚のような結婚は無く、ほとんどのカップルは互いに「幸せになる」という大前提の上で結婚に至ります。
私もホテルで約1000組の様々なカップルの結婚式を担当しました。
いずれも結婚するその時は、例外なく、皆キラキラ輝いています。
問題はそれからです。
結婚時には実に多くの出会いがあります。
相手側の家族・親族・友人・職場等の人々、新居を構えた時の近所の人々との出会い。
それらの出会いを有効に生かし、絆を育んでいくことがとても大切です。
そのためには、それなりの努力が必要です。
結婚の時期やスタイルは10人10色ですが、いずれにしても、結婚時における多くの人との人間関係の築き方は、それ以後の生活に大きな影響を与えます。
最初に色々な人と良好な人間関係が築ければ、その後の「夫婦生活」や「子育て」がとても良くなり、明るい未来を描くことができます。
逆に、ここで人間関係が上手に出来なければ、なにかと困難をきたします。
昨年の東北大震災以降、「絆」づくりの大切さが改めて問われているのはご承知の通りです。
「幸せな結婚」は、家族・親族・友人等、本当に沢山の方たちと素晴らしい絆が築け、当事者のみならず、その周囲の人までハッピーになります。
地域の活性化にも大きく貢献します。
一方、「不幸な結婚」は、本人のみならず、周囲の人もアンハッピーになります。
イベント・セミナー欄で紹介しています、「母と娘の花嫁講座」はまさにこのような視点での、幸せな結婚応援するとてもユニークな講座です。
新郎・新婦が最初に直面する、「相手側への挨拶の仕方」「結納の意義とマナー」「結納後の食事の意味とマナー」「挙式・式披露宴の目的と心構え」「新居を構えた時のご近所との付き合い方」「夫婦円満の秘訣」「こどもが誕生した時の、祝い事に関するしきたりとマナー」等など、とても身近な内容ばかりで、大変お勧めです。
ちなみに、「しきたり」や「マナー」には、それぞれ合理的な理由が存在します。
特に、結婚に関するしきたりやマナーには全て、とても深い意味が含まれています。
今、挙式・披露宴に関する情報は氾濫する位あります。しかし本当に必要な情報はとても少ないような気がしてなりません。
結婚する時は人生で最も素晴らしい時です。
こんなときだからこそ、氾濫する情報に不必要に振り回されるのではなく、正しい知識に基づいた「賢い振舞い」をしていただきたいものです。
そして、赤・黄・白・ブルー等の花に負けないように、幸せの花を一杯、二人の末永い人生に咲かせて頂ければ嬉しい限りです。