マナーうんちく話103≪コーヒーのマナー①≫

平松幹夫

平松幹夫

テーマ:洋食のテーブルマナー

食事のマナー27「食事の締めくくりを大切に!」

今まで数えきれないくらいのテーブルマナー講座を実施してきて、一番質問が多かったのが「コーヒーに関する質問」です。今や日本茶より親しみ深くなってきた感が有ります。
そこで、コーヒーの豆知識、楽しみ方、サービスの「仕方・され方」の解説をいたします。
「フルコース後のコーヒー」と「一般的な場合」に分類しておきます。

■フルコース後のコーヒーの知識とマナー
○エスプレッソ
フルコース後のコーヒーは、「エスプレッソ」が多くなってきました。これは大変焙煎の強いコーヒー豆を細かく挽いて、高圧の蒸気で、その名の通り短時間(急速に)で淹れたコーヒーのことです。胃の働きを高めてくれる効果が有ります。カフェインも少ないので食後には最適です。1990年代後半位からでしょうか、根強い人気が有りますね。
勿論従来通りの物もあり、店により様々です。

○デミタスカップ(demi-tasse)
フランス語で、デミは半分、タスはカップの意味です。Demiは本来ドゥミと発音します。
フルコースでは、デザートに入る前にチーズがワインと共に供される場合があります。
そうでなくても量が多いのに、この上チーズまでとなったら、食後のコーヒーは大変負担になります。そこで「濃い目のコーヒーを少なめに!」と用意されるのが「デミタスコーヒー」です。それにはエスプレッソコーヒーが最適だということです。

○カップの持ち方
デミタスに限らず、カップなどにはとても繊細な装飾が施されています。このような場合は、指先を揃え、つまむように持たれるのがお勧めです。ちなみに欧米諸国や日本でもそうですが、名門と言われる食器の老舗は、長い歴史と文化、そして多彩なエピソード等が多く存在します。ただ有名なブランド名だからというのではなく、それらの文化性やエピソードなどにも思いをはせて見られては如何でしょうか?銀器類・グラス類しかりです。

○サービススタイルに合わした対応を
一般的に、料理は右から、飲み物は左からサービスされます。
ワインやコーヒーは飲み物になりますので、右側からサービスされます。先に目の前にコーヒーカップだけがおかれます。柄が施されていればその柄が当然正面に来ています。先ずその柄を味わって下さい。その後コーヒーポットでコーヒーカップにコーヒーが注がれてきます。この場合、通の人は状態を少し左に傾けて注ぎやすくしてくれます。お客さんがサービス係に対して、「思いやりの心」を発揮しているわけです。
勿論注ぎ終わった後には、「ありがとうの言葉」を添えていただきたいものです。
この言葉を出せる人は、「品のある人」ですね。

○ミルクと砂糖
砂糖やミルクは一人前ずつカップについている時と、シュガーポットやミルクピッチャーに入った状態の時があります。生ミルクがキチンとミルクピッチャーに入った状態は良いサービスです。この時は、自分が使用したら必ず次の人に「どうぞ」と声をかけ、まわして下さい。砂糖もしかりです。この「思いやりの言葉」がとても大切です。

○コーヒータイムにどんな会話ができますか?
最高に会話が盛り上がるのがデザートからコーヒータイムにかけてです。
カップルなら、「あなたとこのような至福のひと時が持てて最高に楽しかった!」。
この様な言葉を発することが出来ればいいですね。
更に3人以上の食卓で有れば、食卓にいる全員の「共通する楽しい話題」で盛り上げて下さい。このような話題の話が出来る人が教養のある人だと思います。

○最後に「最高のマナー」を伝授します。
レストランは、美味しい料理を楽しく提供してくれるところです。そのためには、コック・ウエイター・ソムリエ、更に皿洗いの人、清掃係りの人等、多くの人が「おもてなしの心」発揮してくれます。そう考えると、「美味しかった」「楽しかった」「ありがとう」などの言葉は、何回発してもいいのです。出し惜しみしないでドンドン発して下さい。
ちなみに、結婚式の時には「オメデトウ」の言葉を発しますが、この言葉もそうですよ。




リンクをコピーしました

Mybestpro Members

平松幹夫
専門家

平松幹夫(マナー講師)

人づくり・まちづくり・未来づくりプロジェクト ハッピーライフ創造塾

「マルチマナー講師」と「生きがいづくりのプロ」という二本柱の講演で大活躍。「心の豊かさ」を理念に、実践に即応した講演・講座・コラムを通じ、感動・感激・喜びを提供。豊かでハッピーな人生に好転させます。

平松幹夫プロは山陽新聞社が厳正なる審査をした登録専門家です

関連するコラム

プロのおすすめするコラム

コラムテーマ

コラム一覧に戻る

プロのインタビューを読む

講演会で大活躍!マナーと生きがいづくりのプロ

平松幹夫プロへの仕事の相談・依頼

仕事の相談・依頼