ある社会人塾生の合格までのサクセスストーリー

井上博文

井上博文

テーマ:コムニタス式コーチング

これは、ある塾生の方の合格までの道のりですが、最初から関わった、私の目線で、この方かた聞いてきた話を統合して記したものです。社会人の方にお読みいただけると、「私でもできる!」と思っていただけるものです。
佐藤祐子さん(仮名)50歳
公認心理師の単位はなく、臨床心理士を目指してのチャレンジでした。
大学は外大卒ですが、中国語専攻で英語はあまり自信がないところからのスタートでした。
仕事は、会計年度で区役所の職員で、福祉の担当でした。

序章:挑戦の決意

社会人としての日々を送る中で、多くの人が一度は「このままでいいのだろうか?」と自問自答する瞬間があります。仕事に慣れ、ある程度のキャリアを築いたものの、どこか満たされない気持ちや、新しい知識への渇望、さらなる自己成長への欲求が湧いてくることは自然なことです。

「変わりたい」という思いを強め、大学院受験に挑戦しようと、決意したことは数回ありましたが、その都度、様々な壁に跳ね返されてきました。

今度こそキャリアアップを

役所で働いていると、職場内での昇進や転職、専門資格の取得を通じて新たなキャリアを築くために大学院進学を目指す人が時々います。それを見る度に、「うらやましいなぁ」などと思う反面「仕事休んで、勉強するなんてずるくない?」などとジェラシー?とも思える感情がわき上がってくることもあり、年齢が重なってくると、そんな感情を感じる自分にもしんどくなり、
「いい加減やろう!」
「退路を断とう!」
「腹をくくろう!」
と言い聞かせるのですが、しばらくたつと、またしぼんでいく自分を感じて・・・の繰り返しだったそうです。

一方で日常の職場である福祉の現場では、法律の専門的知識も必要ですが、相手の話をじっくり聴く能力も必要ですし、心理的な問題を抱えている人もよく来られますが、心理の専門家としての知識が必要だと感じ、臨床心理士として人々の心に寄り添いたいと考えるようになりました。

特に、公認心理師や臨床心理士といった資格取得を目指す人たちにとっては、大学院進学が必要不可欠なステップです。
ちょっと及び腰ながら、受験を決意しました。

第1章:立ちはだかる壁

大学院進学を決意した瞬間から、社会人受験生は多くの課題と向き合うことになります。仕事や家庭、経済的な負担、情報不足など、学生時代とは異なる壁やハードルが立ちはだかります。
50代からの大学院受験には不安が伴いました。​年齢的なハンディキャップや、長らく学業から離れていたことによる学力の低下が心配でした。​記憶力や理解力が若い頃と比べて衰えているのではないかとも思いました。(私から見るとそうでもないんですが)

「今から勉強なんてできるのだろうか・・・」
これを何度も言っていました。
あっち向いてもこっち向いても不安・・・という感じでした。何せ壁が多い・・・

時間管理の難しさ
フルタイムで働きながら、あるいは家庭の責任を担いながら勉強時間を確保することは、やはり難しいです。夜遅くまでの残業や子育て、家事など、日常の中で勉強に割ける時間は限られています。

情報収集の困難
大学院受験に必要な情報は多岐にわたります。どの大学院が自分に合っているのか、試験内容はどうなっているのか、研究計画書の書き方は? こうした情報を一から集めるのは非常に手間がかかります。
「何から始めたらいいのかがわからない」
「情報戦とはどこのサイトにも書いてあるけれど、どんな情報を集めたらいいのかがわからない」
「どの大学院にいくべきかもわからない」
「結局何もわからない」

経済的負担
受験料や学費、参考書代、場合によっては予備校の費用など、金銭的な負担もプレッシャーでした。特に家計を支える立場にある社会人にとって、無駄なお金は使えません。

モチベーションの維持
長期間にわたる受験準備の中で、モチベーションを維持することは簡単ではありません。仕事をしながらの勉強になるため、疲れや日常生活のストレスが積み重なると、学習意欲が低下してしまうのではないだろうか・・・

そもそも論として専門的知識の獲得と英語と研究計画と面接と

話しているとよく「ああ・・」と言って頭を抱えていましたが、結局これができなければ合格できない・・・
壁を整理すると「無理じゃない?」という結論がチラチラし、心が折れそうになります。

「果たして今の私にできるのか」

変な汗をかきながら、何度も自問したそうです。


第2章:支えを探す旅とコムニタスとの出会い

彼女の言葉として
「悩んでいたある日、ネット見つけたのが京都コムニタスでした。」
「ホームページには、私と同じような年齢の方々が大学院に合格した体験談が掲載されていました」。
「私でも可能性があるのかもしれない…」と思う一方で、
「本当にここで学べば合格できるの?」という疑問もありました。
そこで、思い切ってコムニタスに相談することにしました。

ということで、私と話しました。
彼女はこんな風に言ってくれています。

「井上先生は、私の話をじっくりと聞いてくださり、「年齢は関係ありませんよ」と力強く言ってくださいました。「社会人経験があるからこそ、あなたにしか書けない志望動機がありますし、実務経験があるからこそ学びの意欲も高い。むしろ、社会人受験生は強いですよ」と言われたとき、涙が出そうになりました。」

こんな風に感じてくれていたとはこちらもうれしい限りですが、これは私の本音です。
実際、多くの50代、60代の方々が同じ目標に向かって努力し、合格を勝ち取っています。希望をしっかり持って欲しいと思います。

さらに、
「勉強にブランクがあっても大丈夫です。ここには、あなたと同じように学び直した先輩たちがたくさんいます」と、たくさんの具体的な合格事例を教えていただきました。「まずは一歩ずつ進めばいいんですよ」という言葉に背中を押され、私は京都コムニタスへの入塾を決意しました」

このような経緯で入塾してくださいました。
多くの社会人受験生が、これらの課題に直面したとき、自分一人の力では限界を感じる瞬間があります。ここで、私たち京都コムニタスの出番です。

第3章:入塾後:まずはコーチングでたくさん話しましょう

「入塾後、最初に直面したのは学習習慣の再構築でした。毎日の学習スケジュールを立てましたが、なかなかイメージができませんでした。
京都コムニタスではコーチングで、1対1でそれぞれの人に適応した形でタイムスケジュールを作っていきます。また、疑問点があればすぐに質問できる環境が整っていました。」​

まず京都コムニタスでは、コーチングから始めていきます。
そこで志望校を考えたり、研究でどんなことに興味があるのか、なぜ心理士になりたいのか、将来どんな仕事がしたいのか、などなどたくさん話して、私も生徒さんを理解していきます。

実は大きな英語の壁

「学習を進める中で、英語の壁にぶつかりました。​学生時代から英語は苦手科目であることを入塾後に告白しました。何となく、英語が得意とか、苦手とかを言うのが苦手で、グレーにしていた自分に気づき、客観的に見ると「苦手かも」と感じるようになり、先生に相談しました」

こういう方は多いと思います。
社会人になると、英語が得意かどうかは、日常生活でそんなに重要ではないですから、昔の経験として語ることしかありません。だから苦手を直面化することが新鮮ですが、大きな不安になりました。
これもコーチングで少しずつ埋めていきます。
それでも

「心理学の専門書は英語で書かれたものが多く、最初は何が書いてあるのかさっぱり分かりませんでした。「こんなの無理!」と何度も投げ出しそうになりました。

何度もこんな壁に当たります。

「でも、コムニタスでは英語の基礎から学べるカリキュラムがあり、特に「長文を一文ずつ丁寧に訳していく」方法を教えてもらったことで、徐々に読めるようになっていきました。」

「特に専門用語が多い心理学の文献を読むのは困難でした。​しかし、京都コムニタスではコーチング以外の授業でも英語指導が充実しており、基礎から丁寧に教えていただきました」

私自身も塾生と精一杯一緒に読んでいきます。

​また、同じ目標を持つ仲間との情報交換や励まし合いが、大きな支えとなったと思います。

壁を乗り越えるには家族や友人のサポートは重要な要素です。

精神的な支えとして家族や友人の存在は欠かせません。理解ある家族が学習時間を確保するために協力してくれたり、友人が励ましの言葉をかけてくれたりすることで、孤独感や不安を和らげることができます。

仲間との学び

同じ目標を持つ仲間と出会うことで、学習への意欲が高まります。情報交換をしたりすることで、お互いに刺激を与え合いながら成長していくことができます。

第4章:ゼロから産み出す苦労

研究計画書と志望理由書の苦闘

「最も苦労したのが研究計画書と志望理由書の作成でした。特に研究計画書は、ただ興味のあるテーマを書くだけではなく、明確な研究目的と方法論を示す必要があります。最初に書いたものを井上先生に見せると、「うーん」とだけ言われ、ここから苦闘が始まりました。

まず過去の人の研究計画をたくさん見せてもらい、キーワードを練り直し、また論文を探して、読み、疑問を作って、少し文章化して、の繰り返しです。でも徐々に形になっていく自分の文章に感動も感じました。

「私には無理かもしれない…」

「そんなときも、コムニタスの先生方は親身に相談に乗ってくださいました。「焦らなくても大丈夫ですよ。少しずつ形にしていけばいいんです」と優しく言ってくれる先生の言葉に、どれだけ救われたか分かりません。」
「最終的には、納得のいく研究計画書を完成させることができました。これは一人では絶対にできなかったことです。」

面接対策の苦労と成長
「次に待ち受けていたのが、面接対策でした。私はもともと人前で話すことが得意ではなく、ましてや大学院の教授たちを前に、自分の研究について説明するなんて想像もできませんでした」

そうです。実はこんな経験は大人でも人生初です。
だから、最初はできなくて当たり前です。これも徐々に形にしていきましょう。
社会人の経験は貴重です。それをしっかり伝えていきましょう。

「なぜ大学院で学びたいのか」
「この研究をする意義は何か」
こういった質問に対して、自分の経験を交えてしっかりと答えられるようになったとき、自分の成長を実感できるはずです。

合格発表の日
「やっとここまで来たんだ…!」
「そして迎えた合格発表の日。パソコンの画面に映る合格者のリストに、自分の受験番号を見つけた瞬間、涙がこぼれました」
「家族も一緒に喜んでくれました。50代からの挑戦は決して楽なものではありませんでしたが、京都コムニタスでの学びがなければ、ここまで来ることはできませんでした」

こう言っていただけることを糧に私たちも頑張ることができます。

終章:合格、その先の未来へ

全ての努力が実を結び、合格通知を手にしたとき、受験生は大きな達成感と共に新たなスタートラインに立ちます。合格はゴールではなく、新たな学びと成長の始まりです。

自己効力感の向上
大学院合格という大きな目標を達成することで、自分にはできるという自己効力感が強くなります。この自己効力感は、今後の学業やキャリア、さらには私生活においても大きな力となります。

新たなキャリアのスタート
新たなキャリアのスタート

大学院での学びを経て、多くの受験生が新たなキャリアを築いています。公認心理師や臨床心理士として活躍する人、研究者としての道を歩む人、それぞれが自分の目標に向かって進んでいます。
京都コムニタスで出会った仲間や大学院での新たな人脈は、一生の財産となります。同じ志を持つ人々とのつながりは、人生をより豊かにしてくれることでしょう。

挑戦することの価値

社会人の大学院受験という挑戦は、多くの困難を伴います。しかし、その過程で得られる経験や成長は、人生においてかけがえのない財産となります。

「挑戦すること」自体が、すでに一つの成功です。その一歩を踏み出すことで、新たな未来が開けるのです。

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井上博文
専門家

井上博文(塾講師)

株式会社コムニタス

塾長以下、スタッフが、全ての生徒の状態を正確に把握している。生徒をよく観察し、成長度合、どのような不安や悩みを抱えているか、をしっかりと観察し、スタッフ間で情報共有をしている。

井上博文プロは京都新聞が厳正なる審査をした登録専門家です

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