ウクライナに群がるアウトレイジ

井上博文

井上博文

テーマ:大学院に行くメリット

ウクライナが大変なことになっています。現代社会でこのようなことがあるのは信じられないという気持ちと、当然起こるという気持ちとが交錯します。いずれにせよ、ロシアとその大統領のやることを見ていると、およそ同じ人間とは思えません。しかし、いつの間にか(実は最初から)この世界は、無法者を止める術を持ち合わせていなかったということに気付いてしまいました。「やったもの勝ち」は、植民地時代から何も変わっていません。
以前理不尽というコラムを書きましたが、まさしく理不尽が今まかり通っています。「欧米が正義か?」と問われて、歴史を振り返って「そうだ」と言う人はあまりいないと思います。人間の頭の上に原爆なんてものを平気で落とせる国がまともであろうはずもありません。『インディアスの破壊についての簡潔な報告』の内容を平気でできてしまうヨーロッパ人に戦慄を感じない人もそうはいないでしょう。今の時代、今のウクライナの一般市民の家々にミサイルをぶち込めるロシア人に異常性を感じない人もいません。このコラムにも書きましたが、エイリアンVSプレデターついでにターミネーターも別世界から参戦のアウトレイジです。もはや漫画の世界です。ヤンキー漫画で流行の『東京卍リベンジャーズ』という作品はとても示唆的で、ヤンキーの中にもいろいろな人物がいることを描いています。しかし、この種の漫画の華には必須の極悪人がいます。そこを起点に皆が「引き返せなく」なり、「どうしようもなく」なり、「なぜこうなったかわからなく」なるのです。この漫画は、主人公がその「原因」を変えるために「過去」に行く(そこは漫画)のですが、結局、ピンポイントで原因を変えても、違った形で運命は遂行されてしまうことが多く、原因はそんなに単純でないことを強く示唆しています。
この漫画の主人公もそうですが、本来、名もなき一人の若者です。理不尽に殺された恋人や友人を救うために過去に行きます(そこは漫画)。しかし、その理不尽を許せないという思いはとても強く、恐怖と戦いながら、過去に向かって、さらに怖い連中と必ずしも暴力だけでなく(そもそもそんなに強くない)硬軟で立ち向かいます。

今、ウクライナを救えるのは、アウトレイジの連中ではありません。メディアも含めたアウトレイジはどうせ嘘しか言いませんから、こういった非常事態の際に大手メディアの情報は最低レベルになります。この国は元々最低レベルです。こういった中で、最も重要な役割を果たすのは名も知れぬ一般人です。特にロシア人の一般人が大きな鍵を握っています。過去の大戦も、結局は一般市民が選択したのです。ナチスが悪いと言ってみても、それを支持したのは紛れもなくドイツ人です。プーチンを支持したのは、選挙に色々問題があるという言説があったとしても結局は、ロシアの人々が選んでいるのです。民主主義であろうとなかろうとです。ウクライナを救えるのは、まずはロシアの一般人の動向であり、あとは世界中の一般人が、無関心にならずに、少しずつ声をあげ、様々な形で支援をしていくことだと思います。その声が大きくなれば、アウトレイジの連中は意外に敏感ですし、自分個人のこととなると、危機察知能力は抜群です。他人の安全には無頓着であり、平気で人を殺せる連中でも、自分に災いが降りかかることを過剰に恐れる連中です。彼らの恐怖は常に一般人によって与えられます。
ウクライナに関心を。

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井上博文(塾講師)

株式会社コムニタス

塾長以下、スタッフが、全ての生徒の状態を正確に把握している。生徒をよく観察し、成長度合、どのような不安や悩みを抱えているか、をしっかりと観察し、スタッフ間で情報共有をしている。

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