公認心理師試験過去問を見る際は日本語をしっかり分析しましょう⑤

井上博文

井上博文

テーマ:公認心理師試験対策

前回の続きです。

問18心身症に関連した概念について、正しいものを1つ選べ。
①慢性疼痛患者には、抗うつ剤は無効である。
②進学や結婚は、気管支喘息の増悪に関与しない。
③タイプA行動パターンは、消化性潰瘍のリスク要因である。
④本態性高血圧症が心理的ストレスで悪化している場合は、心身症と考える。
⑤アレキシサイミア〈失感情症〉とは、以前楽しめていた活動に対して楽しめない状態を意味する。

これは私は間違ったので、とやかく言えるものではないのですが、後から冷静に考えると、難しかったかもしれないけれど、何とかなったかなと思ったので、負け惜しみ言及します。心身症が何かを知っている必要があるのですが、冷静に考えると、心の問題や外的(社会的)なストレスも関係して生じる身体の病気くらいは読み取れたと思った次第です。

正答は④です。(迷いすぎるくらい)迷ったんですけどね。
①慢性疼痛患者には、抗うつ剤は無効である。
これは、逆に「無効」に惑わされてしまいました。そうです。これにやられました。普段なら「無」とある時点で、外す方向で考えるのに、外さずに以下を読んでしまいました。
②進学や結婚は、気管支喘息の増悪に関与しない。
これは日本語力で外せます。社会的要因が関与しないことを言い切るのは不可能です。
③タイプA行動パターンは、消化性潰瘍のリスク要因である。
タイプAは、せっかち、怒りっぽい、競争心が強い、積極的などの行動パターンですが、これはいつ知ったか忘れましたが、なんとなく知っていました。ただ、消化性潰瘍のリスク・・わかりませんでした。あとで調べたら虚血性心疾患と関連するとの論文があるそうですが、これは無理でした。③にチェックしてもおかしくなかったのですが、逆にわからなさすぎて、外しました。
そうであるにも関わらず①を残したことをしつこく後悔しています。
④本態性高血圧症が心理的ストレスで悪化している場合は、心身症と考える。
今思えば、なぜこれにチェックしなかったのだろうと、負け惜しみですが、後悔しています。
本態性、この言葉にやられました。冷静な話、親は高血圧ですが、診断書が必要なことがあり、私が付き添ったことがあるのですが、今それを見たら、本態性とあります。ん?と思いましたが、うちの親は要するにいわゆる普通の高血圧です。そうかどこかで聞いたか、見たかと思ったら、そこか・・・普通の高血圧だった・・・
⑤アレキシサイミア〈失感情症〉とは、以前楽しめていた活動に対して楽しめない状態を意味する。
アレキシサイミアは今や基本用語ですが、自らの感情を自覚・認知したり表現することが不得意で、空想力・想像力に欠ける傾向とウィキペディアにありますが、そんな感じだと思います。問題文はアレキシサイミアの定義が違うと言えばそうですが、これが心身症の原因にはなりますから、思考がここに振り回されてしまいました。⑤はすぐに外せましたが、問題文の「心身症」に対する意識が薄かったように思います。敗因は④を確たる根拠がなく外したことです。言い訳ですが、③がまったくわからなかったのもあって、惑いに惑った結果①をチェックするという悲しい結末でした。まぁ1点ですから。



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井上博文
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井上博文(塾講師)

株式会社コムニタス

塾長以下、スタッフが、全ての生徒の状態を正確に把握している。生徒をよく観察し、成長度合、どのような不安や悩みを抱えているか、をしっかりと観察し、スタッフ間で情報共有をしている。

井上博文プロは京都新聞が厳正なる審査をした登録専門家です

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