日本の大学の来し方行く末
少し前の記事になりますが、「コロナが暴いた「この人は無理」という人間性」という記事を読みました。これを読んだ当時、大いに共感したのですが、しばらく寝かせて、社会の様子を見て、変わらずこの通りであれば、使わせてもらおうと思っていました。しかし、状況はむしろ悪くなっているように思います。
記事を引用すると、
「コロナ禍が始まって以降、わたしたちの周辺では目を疑う光景が続々と出現している。
デマや流言を真に受けて慌てふためく人々、「自粛警察」を買って出る人々、今も続く「感染者たたき」に血道を上げる人々はもちろんだが、もっと身近なところでは「感染症対策を根性論で乗り切ろうとする経営者」「テレワークができるのにそれを認めず、出社を求め続ける経営者」「テレワークで部下を執拗に監視し、仕事をほとんどしない上司」「在宅の時間が増えても家事や育児に協力しないパートナー」「エッセンシャルワーカーをばい菌扱いしたり、八つ当たりの対象にしたりする客」などといった諸問題が噴出した。
緊急事態宣言の解除後は、大都市圏で早くも満員電車が復活する中で、惰性的に「全員出社」を命じる企業や、「新しい生活様式」に過剰適応してクレーマーと化す人々などが世間を騒がせている。」
何が正しいのか、わかりにくい中、あからさまにおかしい人や物事が噴出しています。
「いわばコロナ禍は「人間性を判定するリトマス試験紙」であったのだ。コロナ以前であればごまかすことができていた「不都合な真実」が次々と露見し、経営者や上司、パートナーや友人たちの化けの皮が次々と剥がれていった。」
本当にその通りなのだろうと思います。著者はフランクルを出して「すべては、その人がどういう人間であるかにかかっている」と述べています。これも本当にその通りだと思います。
当塾の生徒さんは、この時期でも果敢に大学院を目指す人です。こんな時期だからこそ、私たちとしてはしっかり力添えをしたいと思うのですが、肝心の大学の方が、オンラインの研究室訪問で、とある大学の先生が「志望理由を言って」「で?」「だから?」を連呼した人がいました。研究計画を言っても「そんなの意味あるの?」と中身に言及をせず、ただ否定をします。もちろん、当塾のその生徒さんは、人格的にも優れた人ですし、この大学は複数の先生のオンライン研究室訪問をしないといけない学校ですが、他の先生との面談は、何事もなく終わっています。よく聞けば年齢が気に入らなかった様子ですが、もう私の気持ちとしては、名前も学校も大きな声で言いたいくらいです。しかし、こういった先生は、政治家ばりに何でも言いますし、強弁的に自分を正当化します。もともと、こんな人なのでしょうが、コロナでオンライン面談ともなると、その露出はご本人も気づかないのでしょうが、極めて異様かつ異質なものに見えます。
こういったパワハラ(紛いではありません。立派なパワハラです)は、この記事が言うところの、「遊動者」には通用しません。パワハラをする人は相手の「逃げられない」「逃げ道がない」「あとに引けない」という気持ちにつけこんできます。コロナ禍において「逃げられない人」が顕わになりました。逃げられないければどうするか、が重要です。進撃の巨人という漫画がありますが、その心理をとてもうまく描いていると思います。この漫画は、巨人避けに文字通り物理的な壁をつくりますが、コロナ禍では心理的な壁の中に私たちは押し込められています。どの人も「逃げられない」あるいは「逃げ場がない」状態にあって、そこで問われるのが、「それならパワハラをしよう」あるいは「だからこそ、人に優しくしよう」この差はあまりにも大きいと思います。人間性なるものについて、このコロナ禍は私たちにたくさんのことを教えてくれます。それを知った上で、遊動者の智慧を得ることが大切なのだろうと思います。
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