セカンドキャリアとしての臨床心理士
立命館大学大阪いばらきキャンパスに取材に行ってきました。
新しくて、美しいキャンパスです。立命館大学は、総合心理学部として、心理学系が改組され、本格的に稼働しています。大学院は、人間科学研究科として、来年から動き出します。これまでにないくらい大規模の改組があり、心理学への力の入れ具合がうかがえます。これまでの応用人間科学研究科の対人援助学領域もこの中に組み込まれるようです。対人援助学は、立命館が開拓した誇りとも言うべき学問分野ですから、この改組でどうなるのかな、と気にしていました。また教員数が増加したことに伴い、今年から定員が25名に増えます。そして学費が下がります。昨年よりもかなり安くなったと思います。ただ、内部の人の入試と一般の入試が重なりましたので、どちらかというと内部生を取りたいのかなという印象がありました。もちろん、取材の中では外部も大歓迎で、どんどんチャレンジして欲しいとのお言葉をいただております。今年はチャンスではないかとも仰られました。また来たるべき公認心理師の準備にも余念がなく、着々と準備を進めておられるとのことでした。立命館ほどの規模であれば、できないことはないという揺るぎない自信を感じました。現在、立命館の先生方の空気の中で、停滞の2文字はなく、やれることはどんどんやっていこうという雰囲気が強いとのことでしたので、公認心理師のカリキュラムが決まった後、立命館のモデルは、全国的にも非常に重要なものになると思います。
パンフレット
以上のお話を、今回は三田村仰先生にお話を伺いました。三田村先生には、7月1日のREBTの大会で、シンポジウムに登壇いただくことでご縁ができました。いかにも若手のホープといったたたずまいで、(先生には言いませんでしたが)立命館の生徒さんによると、大変人気のある先生だそうです。とても優しい方だとの印象を受けました。ただ、お若い分、たくさん仕事をさせられているのではないかとお察し申し上げます。
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三田村先生は、ACT(アクセプタント・コミットメント・セラピー)の専門家です。三田村先生は、昨年度に立命館に来られて、認知行動療法をこの学校の売りにしたいとの志をもっておられるとのことでした。三田村先生のACTのお話はとても魅力的で、どんどん引き込まれました。ACTは基本的にクライエントの価値づけを肯定し、クライエントの選択に添うそうです。これだけでも私が用いるREBTと少し異なるなぁと思いました。私などは、クライエントの価値基準にエラーがないかどうかをまず考えてしまいます。話の中では、「ペットボトルのお茶の温度を5度でなければならない」というこだわりがあった場合、私ならば、何で5度なのか、どう考えて5度なのか、5度以外でいけない理由を聞くと思います。それを聞くことで、なにかしら思考のエラーがあるのではないかとアンテナを張ります。しかし、ACTはそうではなくて、その5度ならまずそれを受け入れるところから始めます。その過程で、特にno reasonという言葉に衝撃を受けました。私たちは、つい、何でも理由をつけたがります。極端な話、理由がなくとも理由をつける習性があるくらいです。また科学的とは結果に対して原因があることと、考えますから、つい理由をほしがるのです。そして理由をつけるためにまた理由をつけます。しかし、余計な理由など、本来、あってもなかっても良いもので、無理にこだわる必要はなく、例えば子どもが水をまき散らすのに理由などありませんが、それはそれで良いと受け止めることの重要性を説いてくださいました。目からうろこでした。信じて疑わないところにこそ危うさがあるとあらためて学ばせていただきました。立命館にはこんなすばらしい先生がおられます。
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