チベットの仏教世界展に行きました
2月が終わり3月になりました。2月はここ数年不幸続きで、ろくなことがありません。思い起こせば、嘘をついて他人を誹謗中傷する人に絡まれたのも2月でした。以来(かどうかは定かではありませんが)2月は不幸続きです(そんな気がします)。今年はもう本当にマンガみたいでした。しかし、もう3月です。3月になると、奈良、東大寺でお水取りが始まります。これにて、2月の不幸がなくなればと、さすがに思いたくなっています。
お水取りとは、通称で、東大寺二月堂の修二会のことです。旧暦2月に行うので、修二会です。正月に行えば修正会です。起源は751年とされ、奈良に都があった時代。それから一度も滞ることなく、今年も始まりました。1200年以上続いていることになります。歴史があるという言葉さえ軽くなります。長い歴史があると、人々の認識も多様化しますが、今では、3月から始まりますので、一般に春の訪れを示すかのように言われますが、行事の意味としては、特に春の訪れとは関係ありません。
以下、お水取りの話ですが、私の知識だけだと心もとないので、正確には、東大寺ホームページをご覧ください。
お水取りは、十一面悔過法要とも言われ、仏教行事です。大宝律令以降、2月は仏教の行事が行われ、当時は国家仏教でしたので、国家の安寧、国民の幸福などを僧侶(当時は国家一種官僚です)が祈る行事でした。願うのではなく、祈るのです。当時の僧侶は祈りのプロだったと言えます。ただ、NHKから出ているビデオを見ると非常に面白いのですが、仏教行事といえども、笙の音が響き、僧侶の後ろに木靴を吐いた人が練り歩き、何とも言えない独特の風情ですが、冷静に考えると、これぞ日本仏教の初期の姿だったと言えます。神仏習合と言えば、簡単ですが、それだけでは説明のできないことも多々あります。密教や神道や修験道などの要素もあり、中国的要素、西域的要素もたくさん盛り込まれています。
今日では3月1日から14日までの2週間行われます。二月堂(修二会ですから)の本尊十一面観音に、練行衆という11人の選ばれし行者が、自らの過去の罪障を懺悔(さんげと読みます)し、その功徳(何で功徳があるのかは正確には知りません)により、天下泰安、五穀豊穣などを祈る法要行事、これこそがお水取りならぬ本来の東大寺修二会です。私たちがよくテレビのニュースで「今年も春の訪れを告げる・・・云々」というフレーズで始まり、映像が出ると、たいまつの火の粉がまき散らされ、それをわざわざ浴びに大量の人が「熱い熱い」とか言いながら、わざわざ火の粉のところに来るという、冷静に見ると、ちょっと異様な光景が浮かびます。この火は3月1日の本行に入る前に「別火」と呼ばれる前行で、戒壇院の庫裡で練行衆が合宿生活を行いますが、その際、世間の火を用いず、火打ち石でおこした特別の火だけを利用して生活します。この火こそが重要になります。
ここまでは火ばかりで、水がないのですが、お水取りとはどこを指すのかというと、3月12日、後夜の咒師作法の中で、咒師は蓮松明という松明に照らされながら5人の練行衆とともに南側の石段を下りて閼伽井屋(別名・若狭井)へ向かい、香水をくみます。この水をくむ場面は公開されていませんが、NHKのビデオで音だけが流れるというシーンが印象的でした。
この井戸は若狭井とも呼ばれ、今でも福井県の若狭神宮寺ではこの井戸に水を送る「お水送り」の行事(3月2日、つまり今日)が行われています。
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