国立大学で若手研究者が減少

井上博文

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テーマ:大学院に行くメリット

国立大学で若手研究者が減少という記事を見ました。この国の研究者環境の悪さは今に始まったことではありませんが、その現状を知っているはずの国という名前を騙る役所のようなところが、運営交付金を年々減らしているのですから、研究者環境は良くなるはずはありません。現状維持でも最低ラインのはずですが、なぜか減少しているのです。東大が、アジアの大学ランキングのトップから下がってしまったことがニュースになりましたが、報道機関は、やはり国の研究に対する姿勢を、報道すべきです。そんな劣悪な環境下でもノーベル賞を受賞するような優れた研究者が出せることをもっと評価すべきだとも思います。
国という名前を騙る役所のような所が、交付金を減らして、もっとも影響を受けるのは、記事にある通り、若手の研究者です。近年、私の目にも、明らかに若手研究者が減っています。研究者という職業にあまり魅力を感じなくなっているのでしょうか。それとも、先があまりにも見通せず、環境が悪すぎるのでしょうか。若手が減っているにも関わらず、ポストを得るのが難しいという、何とも理解し難い状況です。そして、ポストを得ても、忙殺され、研究ができなくなるため、結局、全体を見渡すと、研究の質量が低下することは必定です。40代になっても、何のポストもない状態になると、いかに研究に情熱を燃やそうとも、限界が来ます。在野の士として頑張ったとしても、やはり、明治時代と今とでは、環境があまりにも違いすぎます。「印刷の仕事で週の半分を働き、それで生活費を得て、残りは研究に費やした」と聞いて、自分もそれで何とかなると思える人は滅多にいないでしょう。今の時代で、生きていける状況があれば、もっと研究者を目指す人が増えると思います。若手研究者がもっと増える環境を作ることが急務です。




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