公認心理師法成立

９月９日に公認心理師法が成立しました。
心理系の初めての国家資格の誕生ということになります。

2年後の法律施行ですから、2018年にも国家試験が始まる可能性が出てきました。ただ、そうは言っても、まだ法律ができただけですから、細かいルールはこれからその法律に基づいて決まっていくことになります。また、実際にどう機能するかはやってみないとわかりませんので、まずは制度作りが最大焦点となります。

公認心理師の目的は、「心理学の専門知識や技術を持つ人材を育成・確保し、国民の健康増進につなげる」ということで、健康と関わるものと言えます。特に医療分野での働き方は注目されることは間違いないでしょう。REBTは健康を前面に出しますから、親和性は高いのではないかと思います。これから、認知行動療法系は重視されると思われます。

私たちのような塾や予備校は、どうしても受験資格に力点を置きますが、今のところ、受験資格は、大学で心理学など必要な科目を修めたうえで卒業し、大学院で必要な課程を終了した者や一定期間の実務経験を積んだ者などとされています。これをどう解釈するかは、これから臨床心理学の先生方がどういった判断を下すかが全てです。例えば、臨床心理学科と公認心理師学科が、一つの大学に並び立つということは、あまりにも不合理ですので、ちょっと考えにくいでしょう。しかし、臨床心理学のカリキュラムをそのまま公認心理師に適用するかというと、それも違うように思います。これまで営々と築いてきた臨床心理学や臨床心理士の実績を、最重要視して、うまく公認心理師とマッチングさせていくことが重要だと思います。

法律が定まったことにより、臨床心理学の先生方がどうお考えかは、これから取材してみようと思っています。また情報ができ次第、こちらでお知らせしたいと思います。以前、このコラムでもお伝えしましたが、私は現時点では、ここから数年は、まず臨床心理士の資格をできるだけ早くとることが、今後の心理職への道を充実させるために、最も良い選択だと考えています。おそらく3年たつと少し、考え方が変わってくると思います。今、特に社会人で心理職をお考えの方は、早期の決断が必要かと思います。



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