面倒見のいい大学と大学生の学力
前回の延長線上です。
この夏の問い合わせにあったものです。
よく考えてみると、難しい質問です。何故かというと、正解解答がないからです。
模範解答もないように思います。答えることのできるたいていの人は、
「私なら」と枕詞をつけてから答えると思いますので、人によって答えが違うということです。
とはいえ、子どもの時から通算してみると、一度は自分で言ったことがあるか、
あるいは周囲が言っているのを聞いたことがあるか、で未経験の問いかけではないと
考えられます。そういった意味で、難問です。
私自身は、この教育産業の仕事をしていると、数え切れないくらいこの質問を受けてきました。
京都コムニタスを開業してからは、ほぼなくなりました。ということは、大学院受験や
編入受験を考える人は、ほぼこの問いかけは不要なのだということは想定可能です。
当塾に来られる方はモチベーションが高く、勉強したいという希望を持っている方が
大半です。それだけでも今は幸せなことです。
しかし、それからすると、この問いかけはやはり勉強へのモチベーションが低下
しているか、そもそも低い人か、何らかの理由で上がらない人と考えられます。
これまでも同様のことは何度も書いてきましたが、
役に立つ分野?、勉強して何の役に立つのですか?を参照。
勉強が何の役に立つのかと問われると、
「後から成長を感じさせてくれる思考と、前向きになれる後悔を与えてくれる教養の獲得に役立つ」
と答えています。しかし、「何のため」とか「どうして」と漠然と問われると
この回答ではどこか違うような気もします。つまりモチベーションが低い人に対する
答えとして考えた場合、何らかの形でそのモチベーションを上げることを想定した答えが
求められていると考えるべきでしょう。そもそもやる気がないのではないということです。
やる気はあるけれど、やらないといけないこともわかるけれど、モチベーションが上がらない、
上がりきらない、という人は、複雑に悩んでいる可能性が高いと言えます。
こういった時こそ、指導者の出番です。指導者がその悩みに寄り添ってあげられるかどうかは
分かれ目になると思います。ここで指導者が「やる気がない」と見込み違いをして、
怒ってしまったりするのは、最悪の部類と言えます。
私はこういった状況になった時、相手にいつも言っているのは、
「勉強していて一番面白いと感じた瞬間は?」
「何でもいいから「できた!」と思えた瞬間は?」
「他人に「伝えたい!」と思った瞬間は?」
他にもありますが、こんな質問から入るようにしています。
やはり勉強は「面白くなるまでやる」ということは重要なことです。いわゆる勉強ができる人の
共通点は、面白いと言うことです。面白いことをやっているうちに力がついたことが実感できれば、
あとは誰も何も言う必要はありません。
今、当塾ではたくさんの人が、研究計画ができつつあります。
春の段階では「ほんまにできるんかいな?」とい疑念とも不安ともつかない感情が
ありありと感じられた人も、ここに来ると、ゴールが見えてきて、誇らしげな人も多いです。
自分の力を信じることができるようになると、もはやこのような問いかけ自体が
出なくなるのではないかというのが、私の経験に基づく考え方です。
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