死の選択肢について思う ~自殺カプセルのスイッチを押すのは自分~

宮本章太郎

宮本章太郎

テーマ:時事・世事世相・所感・雑感

スイスで自殺カプセルなるものが登場し
実際に使用されたそうです。

自殺カプセルとは正式名称ではないですが
この装置によって自殺希望者の増加や
自殺の容易化が進むのではないかと言われています。

昔から安楽死や尊厳死については様々に議論されていますが
今回私は安楽死や自殺ほう助の是非や議論とは関係なく
単に私が思う感想について述べてみたいと思います。

私自身は、死の選択肢が増えるというのは肯定的で
そういった環境が用意されているということには
別に悪いことだとは思いません。

現在安楽死や尊厳死、そして自殺カプセルの使用には
法整備が必要であり
倫理問題など様々な問題が絡んできます。

宗教上の問題もあり
人は死に対して罪の意識を持っていますが
まるで死ぬことはいけないことのように
特に自らの死に対しては重罪であるとされる宗教もあるようです。

人はやがて死にますが
では自然死以外の死は認められないのでしょうか?
自然死以外の死は他のどのような死に方であっても罪なのでしょうか?

極論と言いますか、この考えを強引に解釈すると
人は死ぬことは許されないということになりますよね。

そしたら生命倫理を飛び越えて
永遠の生命を手に入れることは善なのでしょうか?

遺伝子や生殖医療など
科学技術を駆使して生命構造そのものを改変し
永遠に生き続ける、永遠に生き続けさせられることは
果たして善と言えるのでしょうか?

死は罪ではないはずです。

もし罪であるとするなら
他者を殺害することは罪だとしても
自らを手に掛けることは罪ではないはずです。

いじめを苦に自殺した子や
自ら命を絶った子はすべからく罪を犯したのでしょうか。

親を悲しませた罪を言うなら
随分自分勝手なものでしかなく、死者への冒涜としか思えません。

私は今回そんなことが言いたいわけではなくて
もし自分が難病や寝たきり、不自由を抱えて自分の意思で生きられなくなったり
困難を抱えた状態になったときに
人様のお世話になり、迷惑をかけてばかりいる自分が惨めで情けなく
もう死にたい、死んでしまいたいと感じたりするのは
誰しも同じなのではないかということです。

生きてて元気、現在現役の方は
その苦しみがどれほどのものかわからないかも知れませんが
絶望の淵に立たされている人にとっては
生きてたら良いこともあるとか生半可な励ましなど
あなたに何がわかるんだと逆に追い詰められたような気持ちになり
生きることを強いられまるで責め立てられてるようで苦しいだけなんですね。

わからないから死を否定してしまうのです。
(それは仕方ないことではありますが)

誰しも元気で若々しく健康体であるときは
死ぬことなんてとても肯定できませんよ。
それはわかっているのです。

しかし他人に迷惑をかけてと自分の存在を否定し始めたときに
もう死んでしまいたいと考えるのは自然な気持ちではないでしょうか。

私は死を肯定してるわけでも、死にたいと思ってる人に死を推奨してるわけでもありません。
むしろ私も何とか死ななくても良いように
生き続けてもらいたいと願っています。

もちろん制度?を悪用して
本当に自殺ほう助や殺害を企てる存在も出てくるでしょうから
問題点やそういった懸念は対策が必要ですが
これらの問題を除いた話で言えば
自らが選べる死の選択肢が用意されていることは
自身のメンタルを支える点においても私は否定的ではありません。

ちなみに自殺カプセルについては
自らの手で(意思決定で)扉を閉め
内部にあるスイッチによって痛みもなく、苦しまずに死に至るという代物だそうです。

これは皆さんの意見や是非と問うてるわけではなく
私個人の、自分に対しての考え(感想)であり
もし自分がこの先窮地に陥ったとき
そういった選択肢も用意しといてもらえたらありがたいなと思ったまでです。

現在でもそのように、もちろんこの先考えも変わるかも知れませんし
皆様の意見や考えを聞かせていただいても尊重いたします。

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宮本章太郎
専門家

宮本章太郎(心理カウンセラー)

京都カウンセリングラウンジ

心の健康のみならず、メンタルに関連して起こる様々な身体への影響や健康に関する知識が豊富ですので、うつ対策や不眠症の改善といった、総合的な健康法についても心理学の観点からアドバイスと情報提供が可能です。

宮本章太郎プロは京都新聞が厳正なる審査をした登録専門家です

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