自閉症の心理学 ~誰も理解者の居ない、孤独という苦しみ~
自閉症の印象といえば
自分の世界に閉じこもって周りとの関係は遮断し
自分の興味のあることに没頭(集中)して同じ作業(動作)を繰り返す。
そんな印象をお持ちかもしれません。
周りが自分に関心を向けようとしたり注意を引こうとしても
自閉症の人は全く関心を示さず
ひたすら自分の世界に没頭してるようですが
実はそれで良いのです。
いやむしろそうさせてあげてください。
何かキッカケを作らなければ(与えなければ)
時間も気にせずずっと同じ作業ばかりしているので
ある程度の誘導は必要ですが
基本的にはほっといてそっとしといてあげてください。
と言いますのも
自閉症の人は外からの刺激に弱く
周りと関わらないことで自分の平穏を保っているのです。
(平穏な状態)
これを無理に関心を引いたり興味を引こうとすると
自閉症の人にとっては干渉でしかなく
邪魔をされただけのストレスにしかなりません。
たとえ相手のためを思ってのコミュニケーションであったとしても
自閉症は外との関わりをシャットアウトすることで
自分の平穏や周りとの調和を保っているわけですね。
といっても自分の意図で(意識して)ほっといてほしいからと
周りとの関係を断っているわけではありません。
自閉症の人の作業を邪魔して関わろうとすると(邪魔する意図はなくても)
自閉症の人はストレスによりパニックを起こし
突然攻撃的になったり周りに迷惑を及ぼし始めるでしょう。
しかし他人と関わろうとしないことで(もちろん本人は無自覚)
周りとの調和を保っているわけですね。
下手に干渉してしまうとその調和が乱れ
悪気はなくても暴れ始めたりして手がつけられなくなり
周りに危害を加えることになってしまうかもしれません。
(むやみな干渉はせっかく平穏だった自閉症の人を加害者にしてしまう)
ですので自閉症の人が自分の世界に没頭して周りと関わろうとしなくても
(自分に関心を向けてくれないからといって)
そうすることで調和が保たれているのだとお考えください。
必要以上に干渉したり作業(没頭)の邪魔をしないことです。
必要範囲内の干渉であってもパニックになって手がつけられなくなるのに
自閉症の人の注意を向けようとすると(注意をそらそうとすると)
大混乱大パニックが日常茶飯事になってしまいますので
これはお互いのためなのだと認識を改め(学び)
適切な距離を保ちながら上手に関わっていってくださいね。
それでも難しいと関係の築き方がわからないという方は
心理カウンセリングを通してご相談に応じますので
お気軽にお問い合わせくださいませ。