発達障害の過敏性は現代特有の“現代病”ではないのか? ~過去には発達障害なんて存在しなかった~

宮本章太郎

宮本章太郎

テーマ:自閉症の心理学・広汎性発達障害

近代において自閉症や発達障害がよく言われるようになりましたが
過去の歴史においては自閉症なんてあったのでしょうか?
私は自閉症とは現代病であり、現代特有のものではないかと考えるのです。

と言いますのも、自閉症の特徴として感覚過敏がありますが
例えば聴覚過敏については(些細な音が気になる)
元々は動物として生き残るための生存機能であり
敵から身を守るためには過敏なくらいのほうが生存競争を生き残るためには有利だったわけですね。

ところが現代社会においては車や動力などの駆動音だったり
電子機器が発する電子音や人間の可聴域を超える高・低周波音など
自然界にはない音で溢れかえってるわけです。

ですので察知する必要のない音まで感知し
それが気になってイライラの原因につながってしまうのではないでしょうか?

聴覚過敏は生存競争を生き残る時代には必要かつ有利な働きをするものでしたが
現代社会においてはまるで必要のない
むしろ過剰反応を生むだけのストレスでしかないわけですね。

つまり今で言う発達障害は過去の時代からずっと存在して機能していたものの
かつては障害でも何でもなかったわけです。
それどころか生存競争を生き抜くための有利な機能だったわけです。

これは視覚過敏といった他の過敏症についても言えることでしょう。

マウスなどの動物実験を見てもわかると思いますが
直接害が及ばない何の危険もない環境において
やたらと物音に反応して怯える小動物がどれだけのストレスを感じているか。

イライラして攻撃的になったり
あるいは不安に怯えすぎて鬱のような症状を発症してしまうかもしれません。

これを人間で考えてみると
発達障害の過敏性というのはかつては生存競争を生き残る上で有利に働いていたものが
現代になって比較的他動物から襲われる危険がなくなったにも関わらず
そのまま機能が敏感に作用し続ける事によって動物実験の小動物のように
それがストレスになって攻撃的だったりうつ状態を誘発してしまうのではないでしょうか?

こういった理由から私は自閉症や発達障害の過敏性について
かつては障害とならなかったものがなぜ現代においては障害となってしまうのかという解釈として
現代特有の、いわば現代病と言えるものではないかと考えるのです。

さて、皆さんはどのようにお考えでしょうか?

かつては自閉症や発達障害なんて言われもしませんでしたもんね。
近年になってからようやく認知が広まり知られるようになったくらいですから。

もし本当にそうだったと分かったからと言って
それが直ちに何かに活かせるわけではないと思いますが
どんな研究や真相追究するのでも、まずは気づくことから先に進んでいけるのですから
この気づきを活かして少しでも発達障害のストレス軽減などに活かしていきたいものです。

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宮本章太郎
専門家

宮本章太郎(心理カウンセラー)

京都カウンセリングラウンジ

心の健康のみならず、メンタルに関連して起こる様々な身体への影響や健康に関する知識が豊富ですので、うつ対策や不眠症の改善といった、総合的な健康法についても心理学の観点からアドバイスと情報提供が可能です。

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