自閉症が見ている世界 ~心を研ぎ澄ませば見えてくる世界がある~

宮本章太郎

宮本章太郎

テーマ:自閉症の心理学・広汎性発達障害

皆さんはお釈迦さんが自閉症だったといえば驚かれるでしょうか?

今で言う障害としての自閉症のこととは少し異なりますが
自閉症の世界は宇宙と深く繋がっています。

ここでは障害としての自閉症という概念は忘れ
そもそも自閉症とは何だろうか?という視点で御覧くださいませ。

作家や芸術家、ミュージシャンなどのアーティストといった方たちは
それぞれ独自の世界観をアート(芸術的手法、作品)を通して表現されています。

一見自閉症とは何の関連もないように思いますが
自閉症(その特徴)が持つ感性や感覚から生み出されたものであり
商業目的で作り上げられたものではありません。

実際自分の肌で体感してみればわかると思いますが
商業目的とそうでないアート作品に直に触れてみると
その違いが感じられると思います。

自閉症の感性から生まれた作品には
直接心に訴えかけてくるような、身震いするような感動を体験するんですね。

体や心で感じるため、そこに言葉はいりません。

しかし自分が感動するようなアーティストの作品に触れてみても
その人が自閉症だなんてことは結びつきもしないでしょう。

確かに障害としての自閉症とは違うかも知れませんが
自閉症の心や特徴を備えているからこそ
そうした心が感動するような芸術作品が生まれるんですね。

自閉症の人は自分の意思(ここでは自制心)とは無関係に
突然飛び跳ねたり駆け回ったりして自分の行動を上手くコントロールできません。
自分はそうしたくなくても、そうしなければならない症状の方が勝ってしまうのです。

これはくしゃみやまばたきなど生理現象と同じだと言えるでしょう。
いずれも自分の意思では制御できないのです。(自制心ではコントロールできない)

だったら自閉症の行動は自分がそうしたいからやっているのではなく
自然現象的に表れるもの(表現されるもの)なんですね。

アーティストの芸術作品も同じ。

そこに他人が不快に感じるかどうかの基準でそうしているのではなく
そうしたい、そうしないといられない衝動的な感覚から作品に繋がっているのであり
捉え方や観点を変えれば、これも一つの病的な症状と言えるのではないでしょうか?
(病気や障害の症状とは認められないだけ)

アーティストが自制心を働かせて、自分で制限をかけて作り上げた作品が
果たして人に感動を与えられるでしょうか?

自分の持つ世界観のありのままを表現してこそ
人の心に響いてくるのではないでしょうか?

産みの苦しみとは言われますが
芸術作品も何の苦しみもないところに
感動につながるような芸術は生まれません。

このように自閉症の行動がなぜそうするのか
人の芸術活動への動機や根源はどこからくるのかを考えてみると
根底にあるのは同じものであることがわかりますし
そうした意欲は少なからず誰しも持ち合わせてるものですから、私たち自身の心も豊かになるんですね。

ぜひ自閉症の心(人じゃなくてもその心理)に触れてみてください。
それは芸術作品に触れて感動するのと同じで、心の豊かさへと繋がるのです。

そして時に調和の取れた芸術は、それそのものが学びのもととなる“教え”となり
お釈迦様の教え(心の宇宙)にも繋がるんですね。

自分の周りにいる人のその行動は何なのか?

それはもしかすると自閉症の心理や特徴を知ることで新たに見えてくるものなのかも知れませんし
自分では意識していない自分の行動も
実は自閉症と深く関わりがあることがわかるかも知れませんね。
(だから自閉症の障害者というわけではなく)

自閉症の心理についてはこれからも取り組んで発信していきたいと思いますし
気になる方や興味のある方は心理カウンセリングでもお話いたしますので
ぜひお気軽にご連絡、お声がけくださいね。

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宮本章太郎
専門家

宮本章太郎(心理カウンセラー)

京都カウンセリングラウンジ

心の健康のみならず、メンタルに関連して起こる様々な身体への影響や健康に関する知識が豊富ですので、うつ対策や不眠症の改善といった、総合的な健康法についても心理学の観点からアドバイスと情報提供が可能です。

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