人間関係においての自力と他力 ~何が自分を苦しめるのか?己を知る事が人間関係改善のカギ~

宮本章太郎

宮本章太郎

テーマ:思考と考察・生き方を学ぶ

人は自分では自分を認識出来ない。
だからこそ他者を批判したりして、他者からの反応によって自分という存在を認識する。

自分という感覚はあっても外からの刺激(ストレスなど)がなければ自分を認識出来ないし
他者を攻撃したり返って来る反応によって自分という感覚を得られるのだから
人は自分の事は見えていないけれど他人の事はよく目につきますし
あの人はああだこうだと自己確認のため(自己を認識するため)に他者と関わります。

しかし自分の事は見えてない(わかってない)まま他者の顔色ばかり窺ってるもんですから
相手によって(その時々によって)自分の反応(対応)も変わってしまうのです。

これは自分がない人の特徴で、自分は何者なのかわからない、何で生きてるのかわからないし
生きてる価値なんてあるのだろうか、自分の存在意義は何だろうかと
生きる目標が無かったり(見失ってる状態)、自己否定的な人によく見られる傾向です。

だからといってそういう人やこの状態がいけないと言ってるのではありません。

他人に構って構ってするような人や他人の事が気になって仕方がない人。
本人にそのつもりはなくても人が用事をしてるのに邪魔ばかりしてるような人や
お喋りだったりうわさ話に陰口が多い人、他人の動向を窺ってばかりいるような人は
好きでそうしてるわけではなく、そうしていないといられないからそうしてるだけなのです。

でなければ自分の存在を感じられないから。
自分が何者なのかわからないから。
消えてしまう自分という存在に、感じられなくなる自分に不安なのです。
(自分を感じないとは死と同然)

自己に向き合う事はせず、他者からの反応によってのみ自己の存在を確認しようとしてるわけですから
それはそれで本当の自分(自分の意志)とは何であるかなんてわかるはずもありませんし
ただ常に自己認識する行為を行ってるだけであって、何か特別世の中に貢献するような事もありません。

いわゆる一般的だったり普遍的な人であり、そういう人が役に立つ立たないという話ではなく
むしろ人の事がよく気が付くと言えますから、やはり世の中にとっては必要であり
この世の中に必要のない人間なんていないわけですね。(行いによる善悪と存在の必要性とは別のもの)

人に必要とされるために他者の反応を窺うと考えれば、決して自己認識のためだけに他者と関わってるのではありませんが
他力なのか自力なのかでは関係性も変わって来ますし
人間社会での自分の役割(立場・立ち位置・必要性といったもの)というのも変わって来るでしょう。

人を評価(批判)したり他人と比較して比べたりするのも
そうする事によって自分の“位置づけ”確認を行ってるのかもしれません。

人は自分では自分を認識出来ないのですから、自力だけでは何も認識出来ないというものの
他力ばかりだと同じように、他人に振り回されて自分が何者なのかわからなくなってしまいますから
上手く生きてるという実感を、自分の存在感を感じるために
まず他者ではなく基本は自分と向き合うという事を主眼に、人間関係や生きるという事の感覚を養っていきたいものです。

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宮本章太郎
専門家

宮本章太郎(心理カウンセラー)

京都カウンセリングラウンジ

心の健康のみならず、メンタルに関連して起こる様々な身体への影響や健康に関する知識が豊富ですので、うつ対策や不眠症の改善といった、総合的な健康法についても心理学の観点からアドバイスと情報提供が可能です。

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