どんな問題でも逃げ出せば問題は解決するが、それで本当に苦しみからも解放されるのか?

宮本章太郎

宮本章太郎

テーマ:心理学コラム・心理トレーニング、テクニック

大人が子供の世界を考えてみればわかると思いますが
子供にとっては家族や学校など自分を取り巻く環境だけが世界の全てであり
例えば友達とケンカしたり学校でいじめに遭ったりなんかしてても
他に世界がある事なんてわからなければその世界から逃げ出すという事は考えられません。

例え気づけたとしてもどうしていいのか手段がわかりませんし
逃げ出したくても逃げられないような精神状態がそれを不可能にしているのです。

だから最後は苦しみながら自殺という選択肢を選んでしまうわけですね。

この方法だと行為自体は誰にも迷惑がかかりませんし
自分のせいで苦しめてる人たちが解放されるからです。

このようにどんな悩みについても一つの世界やその世界しか知らない事が不幸に繋がります。

子供に限らず悩みを抱える本人にとっては自分を取り巻く世界が全てであり
他者から見ればいくらでも逃げ道や方法はあるのに
なかなか自分では他に世界がある事を容認出来ません。(わかってても受け入れられない)

本当に問題を解決したければその方法は簡単です。
その世界から逃げてしまう事です。
そしたら苦しみからも解放されますよね。

だけど問題から逃げてもほんとは何も解決しなければ
いつまでも引きずってずっと苦しみを背負わなければならない事を皆さんわかってるから
だから未解決のままではなかなか思い切れないのです。
やり方は簡単でも実行に移すのは難しい。

だったら他人のアドバイスや解決策ではあなたの問題は解決しません。
言われた事をするだけなら簡単ですが、それが出来ないから苦しいんです。

もう一度子供の世界を振り返ってみてください。
親や先生、大人に報告するだけでもそれが出来ない。
頭ではわかっててほんとは助けて欲しくても、それでもなかなか出来ません。

これが人間の心理なんですね。

部外者や大人からすればこうしたら済むじゃないかといくらでも簡単に言えますが
そんな人の苦しみもわからずこの人に言っても無駄だなと
むしろ危険だし他人事みたいに軽く考えてるような人に誰が心を開けますか?

だから心理カウンセリングでも安請け合いはしませんし
厳しいようですが相談(カウンセリング)を受諾するまではアドバイスもしなければ
場合によってはカウンセリング自体をお断りするケースもなきにしもあらずなのです。
(当ルームでは基本的にお断りはしませんが)

その代わりひと度引き受けると親身に相談に応じるんですね。

心理カウンセリングと言っても一種の契約ですから
子供が大人に相談するのとは違って心の安全が保証された状態で進めていきますから
ここに安心感や信頼感が自然に生まれるわけです。

だから問題解決にも向かいやすくなりますし
逃げ出すのではなくじっくり問題と向き合って解決していきますから
心も軽くなって今までとは違う新たな人生を歩む事も出来るでしょう。

これが心理カウンセリングを利用する価値とメリットです。

ただし心の保証といっても自分のわがままが通るという事ではありません。
心理カウンセリングは心の満足を提供するのではなく心の負担の軽減とサポートであり
お互いの意思と契約が成立して初めて本領発揮となるのです。

ですからクライエント様でもないのにいきなり相談を持ちかけられて
それで対応が悪いと自分の思い通りにならない事を根に持たれる方もいらっしゃいますが
どうぞ安心して心理カウンセリングを利用するためにも、ぜひ皆様にご理解頂けると幸いです。

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宮本章太郎
専門家

宮本章太郎(心理カウンセラー)

京都カウンセリングラウンジ

心の健康のみならず、メンタルに関連して起こる様々な身体への影響や健康に関する知識が豊富ですので、うつ対策や不眠症の改善といった、総合的な健康法についても心理学の観点からアドバイスと情報提供が可能です。

宮本章太郎プロは京都新聞が厳正なる審査をした登録専門家です

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