医療とは何か ~今問われる、本当の医療危機~

宮本章太郎

宮本章太郎

テーマ:健康・美容・ダイエット

例えば医療が患者さんに提供するのは
“安心”だと思う。

病気を治すだけが医療の果たす役割ではなく
治療をして病気の不安を取り除く事ももちろん安心に繋がるでしょうし
ただ心情を察して話を聴いてあげるだけでも
あるいは一緒に寄り添い、心の支えになる事でも
患者さんはずいぶん楽になると思うんですね。
詐欺だなんてもっての外ですよ。

人は何を望み、何を求めてるのかと言えば、安心だと思うんです。

もちろん病気を治してもらうのが本来の目的ですが
ただ病気を治せばいいのかと言えば
医師の診察がどうも腑に落ちなかったり
病院側の対応に不満ばかり感じるようでは
それは医療ではないと思います。

いくら最先端の医療技術が整っていようと
治療しても治らない病気もありますし
例え病気が根治しなくても
本当に心から安心させてくれる医療が提供されるなら
私はそれでいいのではないかと思います。
それが医療の果たす、本来の役割だと思うのです。

何度も言うようですが
病気が治るに越した事はないですよ。
別に治らなくてもいいとは言ってません。

心理カウンセリングもそうですが
提供する側が相手に何かをしてあげるのではなく
相手が望むものを提供する。
これがサービスの本質であり
医療が提供するもの、それが“安心”なのではないでしょうか。

例え病気を治す事にしても
相手に対して何かやってあげるのは、ただの自己満足でしかありません。
患者さんの、病気を治して欲しいという利害が一致してる間はいいものの
それで思い通りにならなければ(つまり病気が治らない、利害が一致しなければ)
相手も自分も、お互い不満を抱えるだけですからね。

そしたら病気を治す事も含め、総括的に医療が提供するものは何かと言えば
やはり安心だと私は思うのです。

医療もビジネスであり、サービスでありますから
この本質を忘れて上から目線の
治してやるんだから黙って言う事を聞いとけだなんて態度は
そんなものは医療でもなければサービスの提供でもなく
病院側都合のただの金儲け主義でしかないように思います。


京都カウンセリングラウンジ
宮本 章太郎



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