人の記憶と完璧主義の弊害

テーマ:心理学コラム・心理トレーニング、テクニック

人の記憶っていい加減で曖昧で、非常に頼りないものです。
自分が普段しっかり意識して取り組んだり関心のあるものは
比較的、あまり記憶もブレませんが
人から聞いた話、どこかでチラッと情報を耳にした程度で
その事に対してそれほど関心もなく、情報量も少ない場合には
人の記憶というのは頼りにはなりません。

だからあちこちでデマが出回ったり
信憑性のない情報などがすぐに広まったりするのです。
最初の発信源は正しくても
解釈の違いなどで、途中から捻じ曲げられて人に伝わるからなんですね。
また、発信者のものの伝え方によっても変化します。
人の記憶がいかにいい加減かという事ですね。

これは対個人での人間関係や
心理カウンセリングの場合でも言えることですが
相手の言った事をそのまま素直に
全部鵜呑みにしてしまうなんていうのは
逆にその人の話を(聴く耳を持って)ちゃんと聞けていないという事になります。

これは何も相手が嘘をついてるからというわけではなく
言葉に発したそのままを受け取るのではなくて
相手の言いたい、言葉の本質を受け取らなくては
それはまた受け取り手に歪んで伝わってしまうからなんですね。
だからこそ何度も何度も、繰り返し繰り返し
相手の人と向き合っていく必要があるんです。

その際に相手を侮辱したり、見下したような態度ではいけません。
何も相手を疑ってるわけではないのですから。

とはいえ、普段は別に難しく考えて人付き合いする必要はありません。
人間の記憶というものをあまり完全だと思わないこと。
そうしないと、言った言わないの水掛け論になり
些細な事でいつもケンカが絶えなくなってしまいますからね。
何でも寛容性が必要だというわけです。


京都カウンセリングラウンジ
宮本 章太郎



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