自閉症の心理学 ~天才の正体!自閉症との意外な繋がり~

宮本章太郎

宮本章太郎

テーマ:自閉症の心理学・広汎性発達障害

前回は自閉症と依存症の関連について
実は同じ性質のものであるというお話をしました。

今回は、天才と言われる人はなぜ天才と言われるのか?について
そして自閉症との関連についてをお話いたします。

偉大な発明家や科学者など、社会や人類の発展に大きく貢献したような人は
いわゆる天才と言われますね。

天才の条件として、閃きや集中力、そして記憶力が凡人とは違い
桁外れである、あるいはズバ抜けてるように言われます。
普通の人には困難であり
とても真似出来ないような事でも平然とやって退けるのが天才だというわけです。

しかしこれら天才と言われるような人は
単に皆、自閉症に過ぎないんですね。
自閉症の特徴(症状)が、他の人とは違って強く表れてるだけなんです。

その代わり上手く社会に適応出来ないなど
何らかの生きづらさを抱えながら生きてらっしゃるのも特徴的です。

天才がなぜ天才なのかと言うと
依存症のような強いこだわりの症状があるからなんですね。
つまり自閉症だという事ですが
それは決して、閃きや集中力、記憶力が高いからではありません。

もちろん閃きや集中力の高さこそ天才の条件であり
決して間違いではないんですが
その本質は自閉症の症状から来てるというわけです。

ある事やある分野に対して、固執・執着せずにはいられないような強いこだわりが
単に集中力の高さへと繋がってるだけであり
それが驚異的な記憶力へとも繋がってるだけなのです。
ですからその集中力の高さ(こだわりの強さ)から
脳に蓄積された情報を瞬時に結びつけて閃きやすいというだけの事なんですね。

だからといって常にその事を意識してるわけではありません。
普段は特に意識してませんし
本人も無意識の内に、自然に結び付けて考える思考回路が備わってるのです。
自閉症の症状が、無意識の領域でそう働くようにさせてるのであり
なぜそのような事が可能なのかと言えば
常にその分野に対して興味や関心があるからこそ
つまりそれくらいの強いこだわりがあるからこそなせる業だと言っていいでしょう。

天才は、天才だから天才じゃないんです。
他の人よりも、自閉症の症状が極めて強く表れてるだけなんです。
そんな天才と同じ事を、並大抵の人がとても真似出来るようなものではありません。
真似出来るはずがないんです。
いくら努力したところで
努力では達し得ないレベルのこだわりの強さを持っているのですから。
むしろそれは天性だと言っても過言ではありません。

その代わり天才は苦しいですよ。
他の人よりも、本当に生きづらいですよ。

それくらい、他人には理解出来ないくらいの強いこだわりを持ってるんですから
ちょっとやそっと話や説明を聞いただけで、そう簡単に理解出来るようなものではなく
到底他人には理解出来ないでしょうね。

本当は人から称賛されるような
そんな偉業のためや名声を得るために、キレイ事でやってるんじゃないんです。
そうせずにはいられない強いこだわりがあるからやってるだけの事であり
それは自分でもコントロールしたり抑えられるようなものではありません。

むしろ強迫観念に駆られてやってるようなものですから
裏を返せばその実体は惨めで、本人にとっては醜い事であるかもしれないのです。
全てが全てそうであるというわけではないですが
依存症のように、それがやめたくてもやめられない場合を考えて頂ければ
どんなに辛い事かがおわかりになるかと思います。

普通の人は何も考えず、天才を羨ましがったり称賛したりしますが
天才は人とは違うわけですから(自閉症の特徴が突出してるわけですから)
その生きづらさを考えてみれば
そう単純に羨ましがるようなものではないんですね。
自閉症が天才や美談になるのは社会に貢献するなど、後になってからの事。

このように見ていけば、天才は閃きや集中力の高さを言われますが
実は尋常じゃないこだわりの強さを持ち合わせてるだけなんですね。

ですから集中力が高かったり閃きやすい人は、誰でも天才になれるわけではありません。
そんな努力して身に付ければ
自分も天才になれるかどうかというような次元の話ではないのです。

ただし何度も言ってますように
自閉症の特徴は程度の差こそあれ
少なからず誰もが持ち合わせているものです。
天才とまではいかなくても、この自閉症の特徴を活かしていく事で
皆さんそれぞれの人生を豊かなものにしていく事は出来ますし
自閉症というものへの理解によって、心の悩みを軽減する事も可能です。

詳しくは私が心理カウンセリングでお話させて頂きますので
お気軽にご相談くださいませ。

今回もまた長くなりましたので
機会があればまた、自閉症の心理学についてお話したいと思います。



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