事例解説で見る、悩みを抱えてる人の心理状態

宮本章太郎

宮本章太郎

テーマ:心理学コラム・心理トレーニング、テクニック

今回は2人の会話の事例を通して
悩みを抱えてる人の心理状態を見ていきたいと思います。

会話ってのは、ただ聞いてたらいいというものではありません。

例えば挨拶がてら

 A「今日はいいお天気ですねぇ」

 B「ほんと、いいお天気ですね。日が照って暑いくらいですわ」

 A「ええ。こんなに暑いと上着もいりませんし、洗濯物もよく乾きそうです」

と、これは会話として成立してますが

 A「今日はいいお天気ですねぇ」

 B「ええ、いいお天気ですね」
 (ニコニコと微笑んで、次は何を話すのか待っている。聞く気は満々)

 A「日も照って暑いですよね」

 B「はい、日も照って暑いです」
 (うんうんとうなずきながら、Aさんが何を言いたいのか、とりあえず最後まで聞く気でいる)

 A「・・・・・」(話すネタに困っている、どうしよ)

 B「・・・・・」(あれ?Aさん話さないな、どうしよ)

と、BさんはAさんの話を一生懸命聞こうとしてますが
話は全然膨らんでいきませんし、会話としては成立してません。
こうして日々を過ごすうち、Aさんは段々よそよそしくなっていきましたと。

たしかにBさんからすれば、Aさんの話は取り留めもなく
結局何が言いたいのかはわかりません。

しかしAさんからすれば、何か答えを求めてるわけではなく
ただ挨拶がわりに、軽く言葉を交わしてるだけなんですね。
そんな事にいちいち結論や正解なんてないですし、深い理由もありません。

会話には一定の流れというものがあります。
必ず結論(関西でよくいうオチ)がなければいけないなんて事はないんです。

相手が話したらそれを受けて自分が喋る。
自分が話したらそれを受けて相手が喋る。
これが会話なんです。
そうして会話の内容が膨らんでいくもんなんですね。

相手が話してるから、必ず最後まで聞いてないといけないなんて事はありません。
でないと先程のAさんBさんのように
ギコチナクて気不味いやり取りになってしまいますから。

これは〝自分ルール〟と言えるもので
悩みを抱えてる人はよく、この自分ルールに縛られてしまいます。

そしてお互いの自分ルールがぶつかり合ってると(咬み合わないと)
人間関係での悩みにもなってしまいます。

このように、何に対してもある程度を知ってないと
会話ひとつするのでもなかなか難しいものです。
普段は難しく考えずにしてますが
変に意識して会話をしようとすると
ここでこうしちゃいけないだとか、無理が生じるんですね。

このような会話にしても、一定のパターンやリズムがあります。
通常、人はこれを自然とやってます。

しかし悩みを抱えてる状態というのは
わざわざ難しく考えたりして、会話を変に意識してるのと同じ状態なんですね。
だからAさんのように、はたから接してたら違和感がありますし
カウンセラーなんかがクライエントさんに接していると
その感覚が伝わってくるものです。
ですからどこがおかしいかとか、すぐにわかるわけですね。
クライエントさん自身がおかしい、変人だという意味ではないですよ。

人は思い詰めると、当たり前の事が当たり前のように出来なくなります。
頭の中ではどうしていいのかわからず、パニック状態です。
AさんBさんの会話のように、自分ではいつものように自然とやってるつもりでも
なかなか自分では気づいてないんですね。
何が上手くいかないのかわからないんです。

この事例を見て、そんなのバカバカしいと思いませんでしたか?
しかし悩みを抱えてる人は、そのバカバカしいところに気づいてません。
自分がどういう状態なのかわからないんです。
だからAさんが、何で急によそよそしくなったのかもわからないんですね。
自分は一生懸命関わろうとしてきたはずなのに。

今回は2人の会話を事例に
悩みを抱えてる人の心理がどういう状態なのかを見てきました。

心理カウンセリングは、2人の間で起こったような不自然を
元のような自然な状態に戻す事が可能です。

あなたもぜひ心理カウンセリングで
人生を快適に過ごされるよう、私が親身にお手伝いさせていただきます。



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心の健康のみならず、メンタルに関連して起こる様々な身体への影響や健康に関する知識が豊富ですので、うつ対策や不眠症の改善といった、総合的な健康法についても心理学の観点からアドバイスと情報提供が可能です。

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