将来が変わるまで、いつまで待ちますか?
年配の人たちがよく、最近の若者は我慢が足りん
自分の若い時は云々・・・というような事を口にします。
若者は若者で、そんな精神論はウザいとしか感じてません。
それはそれとして、ではなぜ我慢が足りんなどと言われるのでしょうか?
ほんとに若者は我慢が足りないのでしょうか?
今回は小さい頃の養育環境。
特に食育の観点からこの問題を見ていきたいと思います。
昔から人は、貧しければそれなりに
それぞれ工夫してやって来ました。
特に食料や物のない時代は、贅沢なんて出来ませんし
贅沢しなくても心豊かに過ごせて来たんですね。
お腹が減ったから食べる。
これは当たり前のように思いますが
このような、お腹が減ればいつでも物を食べられる環境が用意されてると
食事の時間を大切にしなくなります。
自分のさじ加減ひとつで、時間を気にせず
とりあえずお腹が空いたらいつでも食べられるんですから。
お腹は常に満たされていて、お腹が減ってる状態なんてほとんどありません。
食べたくても食べられないような時代は
食事の時間というものを大切にしてました。
食べられる事に感謝をして食べてたんですね。
だからいただきますと手を合わせていただいてたのです。
食事の時間にきちっと食べないと
それ以外の時間でモノはあたりません。
つまり、食事の時間を逃すと空腹が待っており
次の食事の時まで食べられないですから
1回の食事の時間というものを大切にしてたんですね。
そうして自然と欲求をコントロールする術が身に付いてたんです。
それが我慢する(出来る)事へと繋がってました。
しかし食べたい時にいつでも食べられるとなると
それが当たり前となり
お腹が減っても食べられない事に
何でないの?とただ不満を感じます。
自分で欲求をコントロールしようとしませんから(する必要がない)
そういう能力が身に付かないわけです。
これが我慢が足りないと言われる、現代の若者事情の一つです。
そしてこれから高齢化社会、核家族化など様々な影響で
ますますこういった若者は増えてくるでしょう。
何でもすぐに与えてもらい、大切に育てられますからね。
(参考:過保護について http://mbp-japan.com/kyoto/kyotocl/column/4555/)
小さい頃からおなか減った~と一言で
何でもホイホイ与えてると
我慢やコントロールの出来ない人間に育ってしまいます。
何不自由なく、欲求のままお腹いっぱいに食事を与えられたマウスと
きちっと食事制限(管理)されたマウスとでは
大きく寿命まで変わってくるんですから。
それ程までに食事というものは
ストレスの受けやすさ(耐性)にも影響してるんですね。
ですから小さい頃からの食育次第で
大きくなってもその人の人格や生活態度にまで影響が及びますし
小さい頃にしっかり欲求をコントロールする術を身に付けてないと
大きくなっても自分の心をコントロール出来なくなってしまいます。
そうして我慢の出来ない若者が増え続け
うつ病や自殺者の増加にまで繋がってしまうのです。
いわば、我慢が足りないとは自分をコントロール出来ない人です。
その人が精神的に弱いのではありません。
さて、このまま話し続けると話が膨大になり過ぎますので
今回は最後に簡素にまとめてしまいますが
食事の時間というものを、もっと大切にしてみましょうという事ですね。
お腹が減ったらいつでも食べられるような環境を作らない事で
欲求に対してのコントロールが出来るようになります。
そうするとストレスにも強い人間に育ちます。
昔は食べ物にありつけただけでも
ない事に不満なんてありません。
ある事に感謝をして食べてました。
あるから食べる、あるから使う(与える)、そして欲求のままに従うでは
これからますます日本人の精神は軟弱なものになっていくでしょう。
昔の日本人が強かったのは、貧しかったからです。
ではどのようにしていったらいいのかや
自分をコントロールする方法など
具体的な話については直接ご相談くださいませ。
とてもここで話しきれるようなものではありませんので。
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