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小橋広市

元建築家。女性の起業サポートするコーチングのプロ

小橋広市(こばしひろ) / 講師

一般社団法人Self&Lifeコンディショニング協会

コラム

自己肯定感 第3章.1

2022年12月11日

テーマ:自己開示

コラムカテゴリ:メンタル・カウンセリング

還暦前後に人生を変えるような出来事があってから思うことがあります。
その頃は、ネガティブな感情ばかりが日常の思考に入り込み、前向きな行動が制限されていました。そんな状態から何とか行動できるように徹底的に自分自身を見直しました。

長い人生でやったことがなかったこと。まず自分を知ることから始めました。どんな劣等感があるか、良いところ、欠点、やりたくないこと、制限を外したやりたいことなどを明確にしてみました。

感情についてネットや本で専門知識を学び、自分の中に落とし込むためにブログにアウトプットする。それらの作業を1000日間続けて解ったことは、自分の人生観を変える近道は自分自身を理解することでした。

これまで多くの方へコンサルやコーチングを行なってきました。自分のことは自分が一番よく知っている「知っているから知ろうとしない」という、私と同じようなタイプの方が多かったように思います。

今回は、私と同じようなココロの傾向の方への参考になればと思って書きました。
最初はよく知られている感情、「自己肯定感」についてお伝えします。

キーボード

自己肯定感とは

自分自身を価値ある存在として受け入れること。大きく言えば人生の軸となる思考エネルギーのこと。この感情は厄介で複雑です。外的要因の環境や状況、内的要因のココロの状態によって高くなったり、低くなったり常に変化し、一度低くなると、その状態で停滞してしまうことがあります。

自分の思うように事が運ばずイライラしたり、社会が悪いというように他者に責任転嫁するのは自己肯定感が低くなっている状態です。 アメリカの心理学者によると、私たちは1日約6万回思考が働き、その約80%がネガティブな思考が働いているそうです。これは人間がこれまで生き残ってきた自己防衛本能の思考なのでどうすることもできないとのこと。

ではネガティブな思考が悪いのかというと、そうではなく「行きたくない」「怖い」「やりたくない」といった思考は、取り返しのつかない失敗や危険から遠ざけてくれる大切なシグナル。しかし、自己肯定感が下がっている時にこのシグナルが出ると、ネガティブ感情が強まって行動にブレーキがかかり、負のループに陥ったりするので要注意です。

自己肯定感と向き合う

自己肯定感の高い状態が、ありのままの自分に満足している状態とも言えます。しかし負のループに陥ると、ありのままの自分を覆い隠すように次の3つの感情が複雑に入り混じりながら湧き出てきます。「罪悪感」「劣等感」「不安感」これらの感情が出てくると自己肯定感が下がり始めます。

「罪悪感」

何かの理由で過ちを犯したことで「幸せになってはいけない」「愛されてはいけない」と考える。或いは「相手に謝りたいけど謝れない」とか「悪いと分かっていてやった」などの状態で湧く感情。

このような思考のクセは「過ちは過去のことで未来とは関係がない」という開き直りや、謝ることだったらすぐに謝る。言葉に出して行動すると何かが変わってくるはずです。

「劣等感」

親の固定観念を子どもが受け継ぎ、家が貧しいから自分の欲求を満たされていない。或いは、他者と比べて自分は劣っているという思い込みのクセなど、現実と理想とのギャップが大き過ぎる時に湧く感情。

劣等感と向き合うには、劣等感と価値観を相殺する。つまり自分の価値基準を下げて他者と自分の違いを許せるようになる。これを意識することで怒りやイライラからも開放されます。私自身が一番苦労したのが劣等感の開放なので、別の切り口で詳しくお伝えします。

「不安感」

「失敗や他者からの批難など、起こっていない未来」「大きな悩みや課題を抱えている」「経験がないことをする」「孤立している」などの漠然とした恐れがある時に湧く感情。

不安を取り除くには、未来を考え過ぎずに今の事実だけを考え、成り行きを静かに見守る意識を持つようにする。


これらの自己肯定感を下げる3つの感情をよく理解し、自分がどんな状況でどの感情が強く出る傾向なのかをノートに書き出してあなたの思考のクセを見つけて下さい。この作業が自己肯定感と向き合うことになります。

このノートのことを「感情俯瞰ノート」と名付けました。次回はこのノートの作成方法についてお伝えします。


【小さな実践】
客観的に観た自分の良いところをノートに書き出してみる


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この記事を書いたプロ

小橋広市

元建築家。女性の起業サポートするコーチングのプロ

小橋広市(一般社団法人Self&Lifeコンディショニング協会)

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