「存在」と「無」ちょっと哲学的に考えた―社長が二足の草鞋(わらじ)を履かなければならない理由―
「マルチチャネル」用語の意味
「マルチチャネル」という言葉があります。現代ビジネスには不可欠な考え方であり、取り組むべき実務上の仕組みでもあります。
「マルチチャネル」とはいったいどういったことを指すのでしょうか。
―「マルチチャネル」とは、“顧客との接点が多様化している現代ビジネスにおいて、複数のチャネルを提供する戦略”を言う。つまり、実店舗での販売やECサイトでの販売などを単体で提供するのではなく「実店舗で販売しつつECサイトも設ける」といった戦略である。
また「チャネル」とは英語の「Channel」であり、「経路、水路、道筋」といった意味がある。マーケティングの業界においては「販売活動におけるユーザーとの接点」として使用されている。つまり、実店舗での販売やECサイトでの販売、ソーシャルメディアやメルマガ、あるいはDMやFAXなどカスタマーと接点を持つものであれば全てがチャネルである。―(インターネットより引用)
以上、用語の整理をしてみましたが、現代ビジネスにおいては基本的な考え方であり、すでにご存じの経営者も多いことでしょう。
単なるラジオ放送がマルチに変身
以前、こんな経験をしました。私が出演したFM放送の番組での話です。本チャンの放送とは別に、放送風景の動画をスマホで撮影し、同時進行でFB(フェイスブック)で動画として流したのです。
ラジオの方は、おしゃべりの時間と音楽を流す時間とがあります。FBでは、ラジオで音楽を流している間にも、新規ショップの案内やイベントのチラシなどの画像を通じて、いろいろな情報を紹介していました。
つまり、FM放送の番組という一つの情報発信手段を、マルチに活用していたことになります。ラジオでは「音」しか伝達手段として使えませんが、その場にFBを持ち込むことで、「画」も伝達手段として付け加えたことになります。
冒頭の「マルチチャネル」の説明は、「販売」という企業本来の事業活動に関するものです。しかし私は、多くの経営者にこれと同様に「情報発信(アウトプット)」もマルチに行なっていただきたいと思っているのです。
マルチ化への挑戦
この日のFM放送番組では私はゲスト出演でした。私を呼んでくれた若い番組主催者は、インターネットやSNSを駆使することに長けており、この日初めて試みとしてFBとFM放送を繋げてみたのでした。
私は、自分が主催する番組も持っていましたが、そちらは同時進行で動画を流すなどの試みにはまだチャレンジしていませんでした。ただ、生放送風景は必ずスタッフの人に写真撮影をしてもらい、その日のFBにアップするようにしていました。
以前はたまにしかやっていなかったこの撮影とFBへのアップも、その日ただ放送するだけではもったいないと思い、その後は毎回発信するようにしました。私なりのマルチな「情報発信(アウトプット)」の形を作っていたのです。
その気になれば可能なマルチ情報発信
私は、経営者にも同じように考えていただきたいと思うのです。これからのビジネスは、営業や販売においてマルチに展開するのはもちろんのこと、「情報発信(アウトプット)」においても、複数のチャネルを駆使していただきたいのです。
販売におけるマルチチャネル構築は、ネットへの設備投資や担当者育成などにそれなりの時間とコストがかかります。しかし、「情報発信(アウトプット)」におけるマルチチャネル化は、社長の努力とSNSなどのセッティングをすれば済む話ですので、その気になって取り組めば実現は早いのです。
情報発信空間の環境変化
昔の事業活動には「マルチ」などという概念は存在せず、シンプルなものだっただろうと思います。しかし、現代のビジネス環境はそれを許しません。嗜好が細分化し、情報収集手段も格段に増えてきた現在、こちらからの情報発信手段もマルチにならざるを得ません。
こんなことに取り組まなければならないというのは、大変だとは思いますが、以前より有利になった点もあります。それはコストがめちゃくちゃ安くなったという点です。これまで、大量の印刷物の配布とか媒体としてのマスメディア利用には莫大な費用がかかりました。しかしながら、現在はインターネットを媒体として、個人レベルでもかなりリーズナブルに「情報発信(アウトプット)」することができます。
マルチ空間で生き残るには
また、メディアにしても、地方メディアを有効利用することができれば、費用はそれほどかかりません。個人で発信が可能なSNSと地方メディアなどの媒体をうまくミックスして「情報発信(アウトプット)」を行なうことで、かなり効果的なPR活動が可能になったのです。
これからは、このマルチな情報発信活動をやり切った企業、またマルチな販売チャネルを駆使した企業が勝ち残ることでしょう。経営者は億劫がらずに、この一筋縄ではいかない、マルチな情報発信及び販売活動に取り組んでいただきたいと思います。
多少「画」も意識してのラジオ放送
追記:いつも読んでいただきありがとうございます。
まあこの通り、いささかユニークな税理士です。
「こんなこと、相談しても大丈夫だろうか?」
といった、ちょっと飛んだようなお話についても、
まあ一度持ち込んでみてください。
一般的に抱いておられる税理士のイメージとは違って、
かなり幅広く対応いたします。
結果、100%とはいかなくても、
なにかしらのご解答はお示しできると思います。
ご縁をいただければ幸いです。