「G9」・・・変わらぬ友人―高倉健、スティーブ・マックイーンが愛した男の定番Ⅰ
ずんぐりむっくり?!?
近年、日本人のスタイルも随分スマートになってきた。今の若い子は、男の子女の子も顔が小さく背もスラリと高い子が多い。
一方、我々おじさん(もうお爺さんの年ですが・・・このコラムでは「おじさん」と書かせていただきます)は、顔は大きく足は短く、背もそんなに高くない。全体としてずんぐりむっくりなどと言われてきた。
鹿児島の古い歌に「薩摩兵児謡(さつまへこうた)」という面白い歌詞の歌がある。その冒頭は
「おどーま 薩州薩摩のぶニセ 色―は黒くて 横ばいのこじっくい~♪」という歌詞で始まる。
ざっと訳すと
「俺は、薩摩出身の不男(ぶおとこ)だ。色黒な上に、ずんぐりむっくりの小男よ~」といった感じである。自らを、開き直って揶揄するかのような、やや自嘲気味のコミカルな歌詞である。
小柄だった同じ昔の日本人でも、薩摩にはさらにずんぐりむっくりが多かったのであろうか。鹿児島出身としてはやや悲しい話になりそうである。
私はそこまで自分のことをずんぐりむっくりとは思っていないが、洗濯したGパンが長女のそれと並んで干してあったりすると、その長さのあまりの違いに愕然とすることがある。あっちの方が背は低いはずなのに・・・・
ダッサいデザインしかないじゃないか!!
さて、普段から何もそんなことばかり気にして生きている訳ではないが、先日、自らの旧型日本人体型、をいやというほど思い知らされた出来事があった。
私は、上京した時はできるだけウォーキングをするように心掛けている。田舎暮らしはとにかく歩く機会がないので、東京では少し早起きをして気持ちのいい公園などを歩くのである。
という訳で、東京のほとんどコンクリートやアスファルトの上を歩いていたのであるが、あるとき腰と足を痛めてしまった。底に厚みのある靴を選んだつもりであったが、ウォーキング専用ではなかったので、コンクリートやアスファルトからの固めの返りが足腰に悪かったようである。
そんなこともあって、半年ほど前に初めてウォーキング専用シューズというものを買いに行った。そこでやや愕然としたのであるが、見た目のカッコイイ靴がほとんどない!
「機能性重視なんだから当たり前だ!」と、怒られそうだが、どうせ履くなら少しでもデザインやカラーのいいものを選びたい。しかしながら、ウォーキング専用シューズの世界は絶望的なほど、年よりくさくてダサいものしかないのである。
直営専門ショップへ
仕方がないので、その中でもなんとか我慢できる範囲のものを選んで履いていた。とはいえ「なんだかダサいなあ。」の気持ちはなかなか消えない。
そんなこんなで悶々としていたら、ある日新聞に「オニツカタイガー」の、実にカッコイイウォーキングシューズのCMがでていた。「おっ、これはいい!」
いうまでもなく「オニツカタイガー」はスポーツシューズでは日本のトップブランドである。あのナイキも最初マネをしたというくらい、立派なメーカーなのだ。
掲載商品をよく見ると、値段もなかなか手頃なようだ。こいつを履けば、ウォーキング目的以外の街歩きにもよさそうである。
とはいえ、こいつを鹿児島で手に入れるのはおそらく困難だろうというのは容易に察しがついた。新聞広告には、問い合せ専用電話番号書いてあったので、さっそく電話してみた。
するとどうやら東京にある「オニツカタイガー直営専門ショップ」で購入することができそうである。幸い2,3日後に上京を考えていた私は、時間を作って買いに行ってみることにしたのである。
これは現在履いているウォーキングシューズで、それほどダサくありません。
つづく