人間は極端な状況に追い込まれたときその本性が垣間見える―シリーズ「新型コロナウイルス禍に考える」―
[入荷すら目途が立たない!?!]
アメリカやヨーロッパでそうなったように、日本においても猛威を振るうかと思われた新型コロナウイルスも、ようやく収束に向かいつつあるようです。
このコロナウイルスがまだどうなるかわからなかった、4月半ばくらいのことでした。
現在、東京の娘たちのところで孫たちの面倒をみながら暮らしているカミさんからメールが入っていました。
千葉で一人暮らしをしている長男の衛生管理や健康管理面がどうも心もとないから、マスクとか除菌グッズとかあったら送ってやってくれないか、という内容でした。
その手の商品は首都圏では全く手に入らず、入荷もいつになるかわからないとのことで、こっち(鹿児島)でまだ売っているようだったら送って欲しいという依頼だったのです。
その前に長男本人から、体温計のボタン電池があったら送って欲しいというメールも入っていました。
マスクは定期的に病院にかかっている母のところにストックがあったのですぐ手に入りました。
しかし、電池は店頭には全くなく、お店の話では、入荷すら目途が立たないと言われ、
「ああ、そういうものも不足しているんだ。」
と認識させられたのです。
除菌グッズなるものは、私もこれまでちゃんと見たことがなかったので早速ドラッグストアへ行ってみました。
店員さんに聞いてみると、
「ああ、その手のものは全くありません。」
と、除菌グッズのコーナーへ案内され、見ると棚はほぼ空っぽだったのです。
そうか!少しのんきに構えすぎていたな、と反省しつつ、事務所でそんな話をすると、親切にも社員のひとりが
「私探してみましょうか。」
と申し入れてくれたのです。
「ついででいいから、ダメもとで頼むわ。」
と、依頼していたら、次の日には
「少しですけどありましたよ。」
との返事があったのです。
彼女は、私の住む町よりもかなり大きな隣の市で探してくれたようでした。
この親切な女性社員のおかげで、なんとかカミさんに頼まれた数々のグッズは、無事長男のもとへ送ることができたのです。
マスクがない!!
つづく