涼しい顔して「OK」と言えるか―「もったい」をつけないのが男の力量―Ⅱ(おしまい)
[自分で入力するんかい!?]
先日、久しぶりにある会計ソフト会社の営業マンが私の事務所にやってきました。
彼からいろいろと、提案を受けましたので、その点について触れてみたいと思います。
提案と言っても、先方にとっては営業に他なりません。
その話を聞きながら、何ともいえない違和感を覚えましたので、
「この違和感はいったいなんなのだろう?」
と考えてみたのです。
そうすると
「ああ、そうか!」
と、一つの要因に思い当たったのです。
それは、今回受けた営業トークの中身が「損得」に終始していたからではないだろうか、と思ったのです。
「今お使いになっているソフトだと、1回の処理に○○円かかりますけど、こちらのものですと○○円で済みますよ。いかがですか?」
彼は熱心に進めます。
私は
「ああ、そうですか…」
と生返事。
そうすると
「どこどこの先生は、ご自分で入力されながら『ああ、これは安くていい。』とおっしゃっています。」
と、畳みかけてきます。
そこで私は
「えっ、その先生は自分で入力をしているんですか? 私はずいぶん以前から入力したことがないので、そこの感覚わからないなあ。」
と答えたのでした。
更に私が彼に伝えたのは以下の点です。
「それと、1入力につき何円安いとか高いとかあんまり興味ないんだよね。それってインプットの話でしょ。私の立場では、正直言ってアウトプットから先のことしか感心がないんだ。」
つづく