目線を変えよう―考えかたと視点を変えなければなにも変わらないよ―Ⅰ
ソフトへの対価
私の事務所の場合、地域の中小企業に対してかなり踏み込んだサービスを実施しています。
しかし、そこでいただくフィーに関して、まだ合理的な料金体系が確立されていません。
今のところ、必然的に過剰サービス提供状態に陥っている感が否めないのです。
原因は、経済のパイ自体が小さいということもありますが、そういったサービスやソフトに対価を払うという習慣がまだ形成されていない、ということも大きいのです。
やや大袈裟に言えば、地方再生の大きなカギの一つは、このソフトやノウハウの獲得に対して特に経営者が対価を払う覚悟があるかどうかだと私は思っています。
こういった覚悟ができて、やがてソフトに対する対価の支払いが当たり前の感覚になっていけば、地方における産業構造も少しずつ変わっていくかも知れません。
経済格差の象徴?六本木ヒルズ。
経済格差の原点
最後に、これまで述べてきた様々な格差を是正するにはどうすればいいかを考えてみたいと思います。
ビジネスという観点に絞っていえば、「経済格差」の原点にあるのは「情報格差」であり「処理能力格差」ではないかと思っています。
日本のビジネスマン、とりわけホワイトカラーは、国際的に比較しても生産性が低い、と言われているようです。
これは以前から言われていることで、私もこの話は何度か聞いたことがあります。
その原因としては、日本の場合、国際的に比較したときに、ITを活用する職場環境やレベルの低さが、原因の一つであるといわれています。
やはり、ビジネス処理能力において、ITは抜群の威力を発揮するのです。
ただ、そんな日本においても、大企業ではIT関係のシステムの導入が進み、環境が整備されたことでその生産性は急速に向上しているらしいのです。