聞いてないヨー!―散々無茶振りをされてきてわかった自分の性格―Ⅱ
さて、近年印象に残っている買い物から一つ取り上げるとしたら、数年前の秋、冬シーズンにとき買ったコートが印象に残っています。
出会いは突然でした。
デパートのインショップである「ダンヒル」には時々顔を出します。
「ダンヒル」は、確か喫煙具の取り扱いを発祥とするイギリスの歴史あるブランドです。
おなじみの女性店員さんと話をしながら、ぷらっとこれから冬に向けてのブルゾンやコートのかけてあるコーナーを見ているときでした。
その濃いブルーのレザーコートが目に飛び込んできたのは。
デザインは極めてプレーン、前合わせはシングルで丈はややショート、深いイングリッシュブルーが何ともこちらの気持ちをそそってくるのです。
私の気持ちを察したのか馴染みの店員さんが「羽織ってみます?」と聞いてきます。
もちろん羽織ってみたいのはやまやまです。
しかし羽織っちまったらもうおしまいのような気がしたのは言うまでもありません。
で、気が付くと私は結局そのコートを羽織っていました。(・・なんちって)
しかし、相手は何と言っても天下の「ダンヒル」であります。
つづく