常識破りの功罪Ⅰ
それまで父の事務所の仕組では、いろいろな支出の判断は先ず母を通してから、ということになっていました。
これは、経営トップの私としては納得がいくものではありませんでしたし、実際そんなやり方を続けていてはとてもまともな経営はできません。
相当すったもんだあったあげく、結局私は自分の意思を押し通したのです。
その後も母の抵抗はかなり長く続きましたが、私は自分の意思を覆すことはありませんでした。
ま、この間の私の個人的なエピソードは書こうと思えばいくらでも書けるのですが、今回はそういう主旨ではありません。
若い経営者が、こういった事態をどう考え、どう対処していくか、ということなのです。
つまり、身内がいろいろな形で絡んだ会社経営の中で、若い経営者が様々な判断を下さなければならなくなったとき、どう考えどう行動すればいいのか、を考えてみたいのです。
但しこう書きながら、私も他人の会社の経理上の決裁権にまでどうしろこうしろと言うつもりはありません。
それぞれの内部事情があるのだから自分達で決めればいいだろうと思っています。
しかし、最低でも経理の実務処理は息子である経営者の裁量に任せてもらいたいのです。(社長が自分で入力する、という意味ではありません。)
具体的に言えば、パソコン会計ができないのであれば、お母様は経理処理の担当からは外れていただきたいということなのです。
パソコンを自分で覚えるか、できないのならできる人に譲ってもらいたいのです。
ここでさらに困った問題は「息子の嫁にだけは(経理の権限を)譲りたくない!」という心理が強く働くケースが多いことではありますが・・
つづく