常識破りの功罪Ⅱ
1、予算を決める。
事前の研究、準備が具体的に把握されてきたら、当然それに対して予算を考えなければなりません。
無限に使える経費があれば別ですが、大抵の場合は限られた予算の中で工夫するのが普通です。
予算の話になると、とかく「いくらにするか(額=量)」だけに神経が集中しがちですが、それよりも大事なのは「どう使うか(質)」です。
せっかくの予算も、どう使うかで、結果はまるで違ったものになってくるからです。
ここで一つ重要なのは、この予算はあくまでも「先行投資」である、という意識を持つことです。
新しいことへのトライアルですから結果は絶対とは言えません。
単純に言えば50%の失敗の可能性はあるわけで、その覚悟は必要です。
しかし、それを恐れていては何も前に進みません。
それから大事な点は、ある程度「思い切り」が必要ということです。
未知への投資ですからできるだけリスクを取りたくない、という気持ちになるのはいたし方ありませんが、そのためにせっかくのトライアルが中途半端なものになっては元も子もありません。
具体的にはっきり申し上げれば、予算が許されるギリギリまでクオリティの高いトライアルをすべきです。
例えば、様々な場面で、事前に数社から見積もりを取る、といったこともあるかと思います。
その際には、単純に「最も安い業者に振り出す」のではなく、その内容の質で判断する、といったことです。
ここでケチってクオリティの低いものをさらけ出してしまったならば、それまでのアイディアや数々の準備が水泡に帰してしまう可能性があるからです。
つづく