「僕はほかの店を見て歩くなんてしないよ」:鈴木敏文”先駆者の矜持”Ⅱ
ただ、私は経営者なので「顧客と向き合う」と言っても、実は2つの役割があります。
これは経営者特有の役割でもあるのです。
その一つは既存顧客、つまり顧問先である今のお客さんに対してです。
このお客さんたちは、経営が極めて難しい時代に直面して色々な問題を抱えておられます。
現在の事務所を支えていただいているこのお客さんたちを様々な角度からご支援する必要があるのです。
それは昔からすればかなりレベルの高いノウハウでもあります。
必要なノウハウを先読みして準備しておく役割があるのです。
もう一つはまだ出会っていない新規顧客です。
これは何をするかというと、できるだけ出会いの機会を増やすということになります。
また、事務所の特徴や事務所の代表である私のことを理解していただく必要があります。
そういった意図もあって、このような機会にこういった放送に出演したり、一般紙に文章を書いたりしているのです。
これは社員たちにはできない仕事です。
顧客と向き合う、という原点を忘れていた訳ではないが、他に時間を取られて少し回り道をしてしまいました。
今、東京で事業を起こしてがむしゃらに顧客に向き合おうとしていた頃、あの頃のシンプルなマインドを思い起こして再びチャレンジしようと思っています。
おしまい