「起業の時代」到来?必要な経費
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アベノミクスにより起業に追い風?
国のアベノミクス政策により、平成26年は中小企業や小規模事業者には多くの経営支援策が用意されています。先の国会で通過した平成26年度予算の中には、中小企業支援策の柱として、「①起業率を欧米並みの10%台に引き上げる」「②黒字の中小企業・小規模事業者の倍増を目指す」が打ち出されました。
一言で起業といっても、その形態は様々です。起業自体は会社組織で起こすものばかりを指していうのではなく、事業を始めることそのものを「起業」というため、大きくわければ「個人事業」と「法人事業」の二通りに大別されます。さらに法人事業は、「株式会社」と最近目にすることが多くなったのが「合同会社」にわけることができます。
どの起業形態でも共通して必要な経費
事業を起業したら必ずしないといけないのは、税務署や都道府県、区市町村への開業届や青色申告承認の申請です。この申請が期日までにされないと税務上の有利な制度を採用できず、起業当初に陥りがちな事業の赤字の繰り越し控除が使えないなどの不利な扱いを受けることになります。したがって、ミスなく手続きを完了するためにも、専門家に起業相談をすることをオススメします。開業届や青色申告の承認申請書の提出を税理士に依頼した場合、数千円~5万円前後の費用が必要となります。なお、最近では事業主自身が税務署等の窓口へ直接出向き、窓口で相談しながら申請書を作成し提出するケースも見受けられます。
そして、意外に見落としがちなのが事業所のゴム判や実印、銀行印です。事業者としての覚悟を取引先などの外部に見せるためにも、これらの印鑑は個人の認印を流用するなどは絶対に避けなければなりません。
今なら創業にかかる経費の2/3を国からの補助金で賄える
法人とは、法律により人格を与えられた組織です。したがって、法人組織を組成する場合は設立登記の費用が必要となります。株式会社の場合はおよそ20万円以上。なお、この金額は設立時の資本金の額によって増減します。設立時に司法書士や行政書士などの専門家に書類の作成や登記を依頼すると、その費用が数万円~数十万円必要となります。これが合同会社であれば設立にかかる費用は半減することになります。
また、平成25年度補正予算で創業にかかる経費の2/3(上限200万円)を補助する制度が承認可決されています。したがって起業に必要な資金については、その2/3を国からの補助金で賄えることになります。
まさに今年が「起業元年」と位置づけられる年といえるでしょう。起業を迷っているのであれば、今年はチャンスです。
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