定期接種に。あなどれない水ぼうそうの危険性
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水ぼうそうの小児用ワクチンを定期接種に
政府は昨年末、予防接種法に基づき、水ぼうそう(水痘)の小児用ワクチンを自治体が実施する定期接種に加えることを決めました。これにより、1~2歳の子どもたちは、来秋より多くの自治体で無料で水痘ワクチンを受けられることとなります。厚生労働省によると、水ぼうそうの患者数は乳幼児を中心に年100万人に上り、そのうち、約4千人が入院、20人ほどが死亡しています。ワクチンで、発症を80~85%、重症化をほぼ100%防げると期待されています。
感染力の強い水ぼうそう。9歳以下の小児を中心に大人にも感染
水ぼうそうとは、「水痘・帯状疱疹ウイルス」というヘルペスの仲間による 感染症です。感染すると、2週間ほどの症状のない時期(潜伏期)をおいて、発熱とともに全身に直径3 ~5mm程度の盛り上がった赤い発疹(丘疹)が数日かけて増えていきます。丘疹は水ぶくれ(水疱)のような状態となり、水ぶくれが破れてジュクジュクした状態(膿疱)となり、かさぶた(痂皮)となって治っていきます。発疹は時間とともに増えていくため、それぞれの段階の発疹が混在します。発疹の出現は発病から3日目ごろがピークで、7日程度で痂皮となって完治します。
水ぼうそうにかかっている患者の咳、水ぶくれが破れた時に出る汁などから他の人へ感染します。非常に感染力の強いウイルスですので、一定以上の数を鼻や喉から吸い込めば患者との接触がなくても、9歳以下の小児を中心に大人にも感染します。
妊娠初期に感染すると2%程度の胎児が先天性水痘症候群に
水ぶくれを壊したり、かさぶたを無理にはがしたりすると、発疹の跡が肌に残る場合があります。また、治った後もウイルスは体の中に隠れ住み、数十年後に疲労やストレスなど何らかのきっかけにより、痛みを伴う「帯状疱疹」として再発することがあります。
また、妊婦や新生児では重症になりやすいと言われています。また、妊婦が妊娠初期(妊娠8 ~20週目)に感染すると2%程度の胎児が先天性水痘症候群となり、低体重出生、手足の形成不全、部分的筋肉萎縮、脳炎、小頭症、白内障などの症状が現れます。
水ぼうそうに自分の子どもがかかって困らないように、水痘ワクチンの予防接種は重要といえます。
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