眼精疲労にはガムが良い。眼科医が教える疲れ目ケア

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休息や睡眠をとっても十分に回復しない眼精疲労

年末年始、テレビの見過ぎで目が疲れたと感じる人も多いのではないでしょうか？疲れ目は眼科学的に「眼精疲労」といわれています。眼精疲労とは、視作業（眼を使う仕事）を続けることにより、眼痛・眼のかすみ・まぶしさ・充血などの目の症状や、頭痛・肩こり・吐き気などの全身症状が現れ、休息や睡眠をとっても十分に回復しえない状態です。疲れ目には「眼精疲労」の他に「眼疲労」がありますが、眼疲労の場合は、寝れば次の日は疲れがなくなります。

眼精疲労が発生するのは、目に何かしらの問題があることは言うまでもありません。実際、その多くは度の合わない眼鏡を使用したり、老視（老眼）の初期などで無理な近業作業を行うことが考えられます。最近は、特にパソコンなどを使用する機会（VDT作業）が増えたため、これが原因の眼精疲労が増えています。また、緑内障や白内障、ドライアイでも眼精疲労が出現することがあるため、注意が必要です。その他、全身疾患に伴うもの、心因性のもの、環境によるものなど、眼精疲労をもたらす要因は非常に多岐にわたっています。

ビタミン剤の配合された点眼薬や内服薬が有効

原因を特定できれば、速やかに排除しましょう。眼鏡が合っていなければ場合は作り直し、パソコンを使用する機会が多い人は、適度な休息を取りながら行うことが大切です。

目の病気（ドライアイ、緑内障、白内障など）が発見されれば治療しましょう。眼精疲労に特効薬はありませんが、ビタミン剤の配合された点眼薬や内服薬が有効の場合があります。また、眼鏡の度数が合っていても、眼鏡は目から離れている（12mm）ため、見える像が小さくて不都合を感じて疲れる場合もあります。コンタクトレンズの装用、またはレーシック手術で近視・乱視を根本的に治すことも選択肢としてあります。

ガムを噛むことで目の筋肉の凝り改善に。3つの簡単ケア

最後に、簡単にできる疲れ目ケアを紹介します。

1、ガムを噛む

「食べものによって目の疲れがとれる」という興味深いデータがあります。北里大学医療衛生学部の浅川氏の研究によると、眼精疲労にはガムが効果的との結果が出ました。ガムを噛むことで、白目の部分の血流がガムを噛む前の70％近く上がるという実験結果が出たことから、血流が良くなったことで目の筋肉の凝り改善につながることが期待できます。

2、遠くを見る

パソコンのモニターや事務作業でずっと近くを見ていると、水晶体の周りにある毛様体筋という筋肉が収縮し、水晶体が丸くふくらみます。したがって、近くを見続けると、毛様体筋の収縮が続き、目の筋肉が疲労してしまうのです。反対に遠くを見ることで毛様体筋はゆるんで、水晶体は薄くなります。目が疲れていると感じたら窓や屋上から遠くを見て目の筋肉をリラックスさせてあげましょう。

3、パソコンが原因の疲れ目解消アイテムの利用

最近発売されているパソコンのモニターの光を和らげるディスプレイ用のシートや、ブルーライトをカットするPC眼鏡などの利用もオススメです。